2011年6月23日木曜日

競技ダンス実践テクニック「JDSF審査基準への対応」

現在のJDSFの審査基準は世界的なアマチュア組織であるIDSFの審査基準に準拠しています。

私たち競技選手はこの審査基準をもとにして、競技会の採点をされているわけけです。

ですから、審査員、審判員が何を求めているかは、この審査基準から判断できるわけです。

逆に考えると審査員、審判員が求めていないことをいくら練習しても、競技選手としては無意味なわけです。

ダンスの練習は時間も体力も限られておりますので、方向性の間違った方法で練習していると、とくに中高年ダンサーはあっという間に5年10年と時間が過ぎ、加齢からくる体力的な問題で上達が困難になってしまいますから、最初から正しい方向性を見極めで効率的な練習をすることが重要です。

それには前述のJDSF審査基準に基づいた、審査員、審判員のニーズに応える練習方法で「技術」を習得するのが、昇級の鍵となります。

まず、審査項目の1番目の「タイミングとベーシックリズム」というのは、音楽のリズムつまり「音」をしっかりと聞き取り、そのタイミングにジャストミートしたステップを踏むことが、最重要な審査のポイントになるということです。

この「タイミングとベーシックリズム」はほかの審査項目のどの項目よりも重要視されます。

つまり、「音」をはずした時点で、どんなに優れたテクニックを駆使した美しいダイナミックなダンスも無意味になるということです。

ボールルームダンスはダンス音楽が必ず演奏され、それに合わせて踊るということが基本的なコンセプトですから、音楽をはずして踊るということはボールルームダンスが成立しないということになるわけです。

この、「音」「リズム」が最近はDSCJによって、細かく規定されてはおりますが、そのテンポに幅があり、また音楽収録されているCDやそれを選ぶ選曲者の好み、あるいは機材によるその規定範囲のテンポ調整により競技会よって、いろいろであることが、「音をはずす」原因でもあるのです。

これを練習であらかじめ対策するには、練習時に遅いテンポの曲と速いテンポの曲をいろいろミックスして、どんなテンポにも自然にステップを合わせることができるように訓練しておくことが重要です。

競技会で「音を取ろう」とした時点で踊りは消極的になり、ダイナミズムが失われますので、採点に結びつかないことになります。

「音」をはずさずにダイナミックに踊れるという能力を、日々の練習の工夫によって培わなくてはなりません。

2番目のボディラインというのは、スタンダードの場合、ポイズ(身体の傾き度合いを含めたシルエットの美しさ)とポスチャー(ヘッドウェイト、ショルダー、バスト、ヒップ、ニー、フットがオンバランスに保たれていること)が正確に体現できていること、また、ホールド、姿勢が美しいことです。

このホールド、つまり、スタンダードにおける「形」は、身長の高低、あるいは年齢にかかわらず工夫次第で、「美しく」なることができますから、ホールドの練習は時間を割いて練習しなければならないことですが、ほとんどの選手はステップの練習に明け暮れて、曲がった姿勢やホールドが癖になって、なかなか昇級にも結びつかない人を多くみかけます。

あるいはレベルの低いコーチに付いたために、間違った姿勢やホールドを覚え、頚椎や脊柱を痛めて、坐骨神経痛などの症状でコルセットなどのお世話になり、最終的にはダンスを断念せざるを得なくなるカップルも周囲に何組もおられます。

中高年ダンサーにとって、いや、若年層も含めたあらゆるアマチュアダンサーにとって、ホールド、姿勢の最も重要なことは「身体を痛めない形」であることです。

特に女性は無理なアウェイ(男性から頭を離すために身体を反り返らせること)や、ボディをひねったままの姿勢で踊ってはいけません。

ポスチャーを適切に保ち、腰から反ることは絶対にしてはいけません。

そして、競技ダンスで身体を痛めないためには、正しいコーチ、できれば初心者の場合でも、最初からトッププロの正しいレッスンを受けることが必要です。

3番目のムーブメントというのは、スタンダードの場合、「より大きいスイングの方がより良い採点と判定される」という部分に注目することが必要です。

つまり、これはライズ、ロアー、フォールも含めて、ストライドが大きい方がより採点基準を満たすということです。

簡単にいうとスタンダードの場合「身長が高くて、足の長い選手が絶対的に有利である」ということです。

逆にいうと「身長が低くて、足の短い選手は絶対的に不利である」ということでもあります。

しかし、「それだけではない」のがダンスなのです。

ムーブメントの中には「カップルのバランス」と「ムーブメントがコントロールされ良くバランスされている」という項目もあるからです。

この「カップルのバランス」ということを、男女の身長差の適正と考える審査員も実際におりますし、そのような採点結果に往々にしてなるのでありますが、中高年のアマチュアの夫婦の場合はリーダー、パートナーを替えるわけにもいきませんから、その中で調整してバランスが美しく見えるお互いのポイズおよびホールドを研究しなければならないわけです。

そしてこの、美しいポイズ、ホールドというのは、「外から見た観点」つまり「客観」であるということを確認しなければいけません。

サークルダンスで陥りやすい、間違った観点である、「踊りやすい」「気持ちが良い」ということは「主観」であるわけです。

競技ダンスの場合は本人達にとって、「踊りにくい」また「気持ちが良くない」「苦しい}という踊り方でも、「客観的」に見て「美しい」「ダイナミック」な踊り方であれば、それが正しい踊り方であるということです。

そして次の「ムーブメントがコントロールされ良くバランスされている」ということは、平易にいうと、「慣れていて、動きが滑(なめ)らかに見える」ということです。

不慣れでヨチヨチとぎこちない動きではなく、慣れていて迷いのない流れのあるダイナミックな動きであるということでもあります。

言い方を替えると練習量と経験が豊富であるということです。

「習うより慣れろ」というのは競技ダンスには最適、最高のメソッドでもあるのです。

しかし、実際にはこのカップルバランスやボディライン、ホールドなどを整えることと、「慣れる」ことは「絶対的に有利な身長の高い選手」にもできることですから、「絶対的に不利な身長の低い選手」はその数倍の努力、研究をしないと同等の評価は得にくいのが現状です。

その研究には、フィガー(ダンスにおける、ステップとその一連の動作)の工夫が重要な鍵をにぎります。

ストライドの距離を求めても歩幅には限界がありますの、それが大きく動いて見えるフィガーを組み合わせたアマルガメーションを組み立てるということです。

そしてそのフィガーを組み上げたら、そのホールド、姿勢、動きを含めて、それを「客観視」しなければなりません。

そのためにはビデオカメラを多様することがポイントです。

自分の目で自分の踊りがどのくらい間違っているかを「客観視」するわけです。

踊っているときに自分で感じている「主観」と、外から見ている「客観」の違いをしっかりと認識して、その動きを練習のたびに修正していくのが、競技ダンスにおける上達の早道になります。

「私はダンスがとてもうまい」と思った時点でその上達は止まります。

「私のダンスは見ていられないぐらい下手だ」と思っている限りは、ランク、年齢に関係なくダンスは上達します。

自分の練習ビデオを見ることは、この「自分は話にならないぐらい下手である」ということを認識する手段でもあるわけです。

審査基準の4番目は「リズミックインタープリテーション」です。

これは、その種目の音楽に合わせた「音楽的表現」をするということです。

ワルツはワルツに見えるように、タンゴはタンゴに見えるように、フォクストロットはフォクストロットに見えるように、クイック・ステップはクイック・ステップに見えるように「音楽的表現」をするということです。

しかし、これは、音楽センスあるいは形態認識能力にかかわる、感性の問題であり、いかんともしがたいものもありますので、まあ、基本的な踊り方をトッププロの踊りを見て学ぶ以外にありません。

そして、5番目に出てくるのが、皆さんがこだわっている「フットワーク」です。

人間というのは不思議なもので、審査員も審査基準の「1番目のタイミングとベーシックリズムは総てに最優先して、審査項目2~5は同じ重要性である」とわかっていても、審査基準の順番が4番目5番目となると、その重要性の意識が軽くなるのが人情です。

それに、競技会では決勝以外は12組から14組ぐらいがいっぺんに踊り、それを1分少々で審査して、毎回それを半分ぐらいふるい落とさなければなりませんので、1カップルをじっくりと見ることはとうていできませんから、実際には2~3秒でその良し悪しを判定しますので、よほどマニアックな審査員以外はフットワークが正確かどうかまでは見ている余裕がありませんので、あきらかな間違い以外は問題ないわけです。

つまり皆さんが一番こだわって、日々、ステップがどうの、足の角度がどうの、出し方がどうのと、リーダーとパートナーで大喧嘩していることは、競技という観点でみるとほとんどが時間の無駄であるわけです。

それに、JDSFの場合は3級競技会からはどんなバリエーションも認められているわけですから、極端に言えば、ステップは踊り手の自由ということになりますので、考えようによってはステップ、フットワークの間違いは基準がないということになるわけです。

女性のステップ、フットワークで重要なことは、「正しいステップ、フットワーク」ということよりも、男性つまりリーダーの「フォロー」であるという観点から、男性の踊りを壊さないフットワーク、ステップが望ましいわけです。

逆に言えば男性は女性のボディライン、ホールドを壊さないフットワーク、ステップをしなければなりません。

以上のことから、競技会対策では「音」「形」「ストライド」という3点がそろわないと、採点に結びつかないということがわかるわけです。

「音」をはずせば、もちろん点は得られませんし、うっかりするとノーマークの0点ということになります。

また、「形」つまり、ボデイライン、ホールド、姿勢が悪ければ、どんなに音がとれていて、ダイナミックな動きができても採点には結びつきません。

また、「ストライド」が他の選手より小さいと、どんなに音がとれていても、どんなに美しいホールド、姿勢でも、情けない踊りに見えてしまいますから、採点には結びつきません。

この3点を抑えて、ビデオなどで自分達の踊りを「客観的」に確認しながら日々の練習をこつこつと積み上げることが、競技ダンスの上達、昇級のもっとも早道となるはずです。

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競技ダンス実践テクニック「JDSF審査基準」

審査項目

タイミングとベーシックリズム

ボディライン

ムーブメント

リズミックインタープリテーション(リズムの演出表現)

フットワーク

全てのダンスにおいて、タイミングとベーシックリズムが他の審査項目より優先される。

即ち、あるカップルがこの項目で繰り返してミスを犯すならば、このダンスでは最下位とされなければならない。

審査項目2~5は同じ重要性である。即ちこれらの項目のどれも、他の項目に対して高く評価されてはならない。

基本ルール
審査はカップルがダンシングポジションを取ったときに始まり、音楽が終わったときに終わる。即ち、審査員は踊っている間に採点し、必要ならば修正をしなければならない。

もしあるカップルが途中で踊ることを中止した場合、そのカップルはそのダンスで最下位となる。もしこれが決勝で起こった場合は、そのカップルは失格となる。

カップルは、そのダンス種目で示される演技についてのみ審査されなければならない。

取得しているタイトルとか以前の成績、他の競技会や他のダンス種目での演技について配慮することは許されない。

審査員は、競技選手に対して自分の審査結果の正当性を説明する必要はない。

競技中、又は競技会やラウンド間の合間において、審査員は競技選手、又はその演技について議論してはならない。

審査項目についての注意事項

1.タイミングとベーシックリズム

審査員は、そのカップルがインタイム(in time)で踊っているかどうか、ベーシックリズムを守っているかどうかを判定しなければならない。"インタイム"で踊るとは、ステップが音楽のビートの対して早過ぎもせず遅過ぎもせず、ちょうどそのビートに合っていることを意味する。

"ベーシックリズムで踊る"とは、たとえばスローとクイックのように割り当てられた時間長さの中でステップが行われていること、そしてあるステップと次のステップとの正しい時間的関係を守ることを意味する。

タイミングとベーシックリズムが間違っているカップルは、そのダンスでは最も低い採点を受けなければならない。このような間違いは、審査項目2~5の項目においてどんなに良く踊っても取り戻すことは出来ない。

もし複数のカップルがタイミングを外したり、ベーシックリズムなしで踊っている場合、これらのカップルの順位決定のために審査項目2から5の範囲が用いられる。タイミングとベーシックリズムに欠点のないカップルが、常に上位に順位されなければならない。

2.ボディライン

ボディラインの意味は、動いている間、そしてピクチュアステップの間のカップル全体に関している。

審査が対象とするものは、

アームライン

バックライン

ショルダーライン

ヒップライン(骨盤の姿勢)

レッグライン

ネックとヘッドライン

右と左のサイドライン

3.ムーブメント

審査員は、ムーブメントがそのダンスの特性を保っているかを判定し、ライズとロウアー、スイングとカップルのバランスを審査しなければならない。

もしムーブメントがコントロールされ良くバランスされている場合は、より大きいスイングの方がより良い採点と判定される。

ラテンダンスにおいては、各々のダンスの特徴であるヒップムーブメントが評価されなければならない。

4.リズミックインタープリテーション

審査員は、そのダンスのリズムの演出表現について審査しなければならない。

これは、そのダンスにおけるカップルの芸術的振り付けと音楽的関係の能力を示すものである。

音楽を都合の良いように解釈しリズムを変えることは、"タイミングとベーシックリズム"の項目に従ってタイミングエラーと判断される危険を招く。

5.フットワーク

審査員は、足のボール、ヒール、トウの動作の正しい使い方、姿勢、ムーブメント、足のクローズ、そしてフットムーブメントの表現とコントロールについて評価しなければならない。

○以上JDSFのHPより抜粋

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2011年6月17日金曜日

Budapest Open - Standard final Waltz


2010年にハンガリーのブダペストで行われた Budapest Open - Standard のワルツの決勝です。

競技ダンスには最近のダンススポーツとしての動的能力を中心とした評価と平行して、ボールルームダンスとしての芸術面である音楽的あるいは舞踊的表現の評価があります。

ポスチャー、ポイズ、ホールドの美しさとともに、その身のこなし、足裁き、動的ラインの美しさを常に脳裏に描きながらフィガーを練習することが必要です。

このチャンピオンカップルのワルツの表現としての女性のたおやかさと柔らかさとネックライン、それを支える男性のウエイトバランスとそのための絶妙なポイズの傾きをイメージで捉えて焼付けてください。

ダンスを学ぶということは、「見る」ということによる、右脳の図形認識が重要になります。

しかし、中高年あるいは定年後から始めたアマチュアダンサーの場合は、特に男性は長い間の「仕事」による左脳酷使で何事も言葉の説明がないと理解できなくなっているというところに多くの下位級低迷の皆さんの原因があります。

さらに脳の働きが左脳に偏るために右脳はお休みして機能がおそまつになり、また加齢による萎縮もあり、図形認識能力が低下して、見てもなかなかその動きが理解、記憶ができないという状態であるということもあります。

しかし、それでも、舞踊、舞踏である「ダンスを覚える」ということは、「見て覚える」ということであるということを理解しなくてはなりません。

人間の脳の前頭葉には「ミラーニューロン」という神経細胞があります。

ミラーニューロンは、脳神経科学におけるこの10年で最も重要な発見の1つであるともいわれています。

そのミラーニューロンという神経細胞は他者の行動を自分が行動しているような「鏡(ミラー)」のような活動をしますので、他者の行動を見ると自分が同じことをしたのと同じ部位に電位が発生して、脳がその行動を記憶して、それを模倣あるいは踏襲することができるようになるわけです。

たとば、猿真似という言葉がありますが、動物でも遺伝子による基本的な本能による行動とはべつに、親や他の個体の行動を見てそれ真似て同じことをするという行動があります。

動物はもちろん言葉による理論でその行動を覚えるわけではありませんが、人間以外の動物もこのミラーニューロンの働きにより、見ることによりその行動を記憶してそれと同じ行動をすると考えられるわけです。

ですから、ダンスを学ぶということはミラーニューロンの働きによる模倣が基本であり、理論はその動きを説明しているに過ぎないということを理解して、何度も世界のトッププロ、トップアマの踊りを繰り返し見て、それをイメージとして右脳に焼き付けなくてはなりません。

そして、自分のその踊りが正しく模倣されているかどうかは、ビデオで撮ってそれを確認しないと、まるで違う方向に向ってしまいますので、日々の練習でビデオの活用も非常に重要になります。

また、このミラーニューロンの働きで気をつけなくてはいけないことは、たとえばレベルの低い間違った踊りを長時間見れば、脳神経細胞にそのレベルの低い踊りを長時間練習したのと同様の電位が発生して、そのように脳に記憶されますので、身体はそのように動くようになるということも理解しなくてはなりません。

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Luca & Loraine's Slow Foxtrot Demo



往年のスダンダード世界チャンピオンであるルッカ・バリッキのスロー・フォクストロットのデモンストレーションです。

この踊りで注目すべきは、ルッカの提唱するダンスにおける「バランス」です。

どんな状態でも「オンバランス」であるということです。

これはスローモーションではないのです。

このぐらい極端にゆっくりとした動きで大きなスウェイをかけても、ポスチャーはどの場面でも完全なオンバランスに立っています。

この「立つ」ということがダンスでは総てに先行して重要視されなければなりません。

ダンスの場合は「オンバランス」に「立つ」ということです。

これはつま先立ちしてどんなシェイプでもスウェイでもバランスがとれるような立ち方であるということです。

これはどんな状態のときでも、背骨の首の付け根を中心として3番骨あたりまでの首の付け根周囲の「アッパースパイン」が足の接地点に乗っているということです。

また、足は常に一本のライン上をステップする感覚がなければなりません。

そのためには腿と腿を常にすり合わせる感覚が必要になります。

足と足の間隔が開くと、つまり、「がぎまた」で踊るような感覚ですと体重が左右に揺れてバランスが取れなくなります。

しかし、これは力を入れて脚部を内股にすることではありません。

当然、男女とも相手の足の間にステップしなければならないわけですから、実際には多少開いているわけです。

また、ルッカのこのデモンストレーションはダンスにおける身体の動きを世界一のテクニックと身体能力を持つルッカが極限まで行ったものでありますので、これを体力も能力も技術もないない我々が競技ダンスにそのまま取り入れると、身体が捻じ曲がって、とてもバランスが取れなくなりますので、そのことは理解しなくてはいけません。

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W.Kiszka M. Garlicka Waltz



ポーランドのスタンダード・アマチュアチャンピオンのキスカ(W.Kiszka M. Garlicka組)のワルツです。

動きのダイナミズムとは何か、ムーブメントとはどういうことか、スイングとはどういうことかをみごとに表現しているオナーダンスです。

限界までのスイングと限界までのライズ・アンド・フォール、限界までのストライドに体重を乗せたフォース(力の方向性)で、足の上をみごとに体重(ボディ)が移動して行きます。

この「足の上を体重が乗り越えて移動する」ときにポイズは飛行機が旋回するよう傾きますので、それを常にオンバランスであるようにコントロールすることができないとポスチャーもオンバランスに保てなくなります。

オンバランスとは軸足の床の接地点に対してアッパー・スパイン(首の付け根から胸椎3番骨までの背骨の上部)のプレッシャーが常にかかっているということです。

スイングとは上から糸で錘(おもり)を吊るした振り子の円運動であるのと同時に、一本の棒の先につけた錘がその棒の接地点を中心として乗り越えて放物線状に移動することでもあります。

つまり「体重移動の慣性」を利用して動くわけです。

「綺麗に踊る」ということはこのようにダイナミズムがあって初めて表現されるものであるということを理解してください。

競技ダンスは動かないことには始まりません。

そのカップルの年齢、体力なりに限界のムーブメントを作り出すことが、美しさを作り出すということでもあります。

また、大きなムーブメントでありながら、無駄な動きがないことにも注目してください。

ステップしたフォームから、無駄な逆モーションなどを入れずに、そのまま素直に次のシェイプに移ることが、一番綺麗に見えるムーブメントであるわけです。

さらに、どこまでも深いスローアウェイ・オーバースウェイ、女性の首が折れそうなぐらい大きなライト・ランジ、エンディングの限界のシェイプの通称ハイ・ホバー(ホバー・コルテ3歩目のアクション)によるピクチャーポーズなど、ダイナミズムを学ぶ上で大変参考になるダンスです。

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Arunas and Katyusha Tango



現世界チャンピオンのArunas Bizokas(アルーナス・ビゾーカス) and Katusha Demidova(カチューシャ・デミドバ)のタンゴのデモンストレーションです。

正統派イングリッシュスタイルのダンステクニックと正確なステップ、タンゴホールド、さらに男性のどうどうとした真っ直ぐなネックライン、崩れない体幹、正中線、バランスの取れたポスチャー、ポイズを学びましょう。

ただ、ホールドに関しては、関節の柔軟性、あるいは、日本人よりもはるかに長い腕による組み方との違いで、そのまま真似ると男女間が接近しすぎてかぶってしまいますので、自分達の体形あるいはカップルバランスを考慮に入れた上で学ばなければなりません。

また、デモンストレーションの中盤にプロムナードからのサイドロック、ファーラウェイリバース・アンド・スリップピボット、テレスピン、オーバースウェイという初心者の多くが使用するバリエーションの基本的なルーティンが踊られておりますので、各種目にわたって使用するこのルーティンの正しいテクニックを何度も繰り返し見て学んでください。

また、これはデモンストレーションですので、ストライド(足幅)は競技会で踊られているものとは違い、崩れない範囲内に小さく踊られておりますので、そのことを考慮に入れてイメージを捕らえてください。

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競技ダンス実践テクニック「ミルコ・ゴッソーリのベーシック(クイックステップ)Mirko Gozzoli Basic Quickstep 」



ミルコ・ゴッゾーリのクイックステップのベーシック・ルーティンです。

クイックの早いリズムでもステップは正確に踏まれています。

シャッセ、フォワードロック、バックロック、やトウ&ヒールが正確にステップされるように踊らなくてはいけません。

また、クイックステップのように早いテンポで踊る場合も、音を適当に流してはいけません。

しっかりと正確にリズムに合わせて踏むことがダンスを美しく見せます。

リズムとステップが合わず音がずれていると、審査員には気持ち悪く汚く見えるので採点に結びつきません。
また、早いテンポの動きのスウェイやターンでも正中線とホールドがくずれず、男女のぶれがなく常に高い一体感を保っていることを学びましょう。

ポスチャー、ポイズは常に天井から頭部が吊り下げられているように、真っ直ぐであることが重要です。

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競技ダンス実践テクニック「ミルコ・ゴッソーリのベーシック(タンゴ)Mirko Gozzoli Basic Tango 」



ミルコ・ゴッゾーリとアレッシア・ベティのタンゴのベーシックです。

ゴッゾーリの真っ直ぐで堂々としたネックラインとアレッシアの首の角度や顔の向きなどのスイングダンスとの違いを学んでください。

また、男女ともネックアクション以外はホールドがいっさい動きません。

タンゴにかかわらず最近の競技ダンスでは、ネックが返るだけで、ホールドはクローズドの状態のままであることが重要です。

それはその方がより綺麗に見えるからです。

これは、からだのしぼりを常にともない非常に苦しく踊りにくいわけですが、競技ダンスはパーティダンスやサークルダンスとは違い、「踊りやすい」必要はありません。

どんなに苦しく踊りにくいホールド、動きでも、それが「美しく」見えることを最優先します。

それは審査員が外側からみて、もっとも「美しく」見えるカップルにチェック入れるからです。

どんなに踊りやすくてもホールドがくずれてきたない動きならだれもチェックはいれません。

下位級のカップルのもめごとを聞いているとほとんどがこの、「踊りにくい」「踊りやすい」ということで大喧嘩になっていますが、その踊りにくい」「踊りやすい」ということは競技ダンスではなんの意味もありませんので、まったく無駄な時間と労力であるわけです。

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競技ダンス実践テクニック「ミルコ・ゴッソーリのベーシック(スロー・フォクストロット)Mirko Gozzoli Basic Slow foxtrot 」



ミルコ・ゴッゾーリとアレッシア・ベティのフォクストロットです。

クローズド・インピタスターンの正確なステップやウェーブのヒールプル、そのほかのスロー独特の音のとり方、また、アップ、ダウン、スウェイがワルツとは違うということを学びましょう。

フォクストロットとワルツの違いは、ワルツと違い、フォール(膝を深く曲げスイングすること)がないことです。

日本では初心者にワルツから教えますので、どうしてもその動きが基本となり、また高齢の教師は30年前に習われた踊り方そのままに、カウントのスローのときに、フォールするように教えるので、初心者のほとんどが、ワルツかフォクストロットがわからない動作で踊っています。

フォクストロットにはライズ&ロアーはありますが、フォールはないということを認識してゴッゾーリ組のフォクストロットを見てください。

また、フォクストロット独特のジャジーな雰囲気を学んで、それを踊りの上でかもし出すようにしましょう。

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競技ダンス実践テクニック「ミルコ・ゴッソーリのベーシック(ワルツ)Mirko Gozzoli Basic Waltz」



ミルコ・ゴッゾーリのワルツのベーシックです。

ゴッゾーリの真っ直ぐなポスチャーや正確なステップとスウェイしたときのウェイトのバランスとアレッシアの表現力を学んでください。

また、男性はナチュラルターンの顔の抜ける方向に注目して、それを学びましょう。

顔の方向はその動作とスイングの方向性に決定的に影響します。

顔の向きが悪いとそのナチュラルターンは正確な動作をすることができません。

これは競技ダンス全種目にいえることですが、どの場面でどの方向に顔あよび目線が行くのか、すべてのシーンで決めておかなくてはなりません。

その場かぎりで適当な方向を向いて踊っている男性を多く見かけますが、顔の方向性でターンやスイングの動作は大きく影響されますから、回り切れなかったり、バランスがくずれたり、また女性をうまくコントロールできなかったりしますので、そのことを考えながら日々練習することが上達の早道でもあります。

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競技ダンス実践テクニック「マーカスヒルトンのベーシック(クイックステップ)Hilton basic quickstep」



マーカス・ヒルトンのクイック・ステップです。

クイック・ステップは明るく華やかなマーカスのダンスを一番表している種目です。

クイック・ステップはステップが早いので、考えていると音楽に追いつけませんので、考えなくても身体が勝手にステップを踏めるようになるまで練習しなくてはなりません。

また、テンポが早いためにステップが流れがちですが、マーカスの踊りをみればわかるとおり、性格にリズムにジャストミートするようにしなければなりません。

また、クイック・ステップはそのダンスの特徴でもある、ロックとシャッセが多用されるために、飛んでしまって、ヘッドがガタガタと上下動をしやすいわけですが、その上下起動を足首と膝で吸収するような踊り方を研究することが重要です。

上下動があると、必然的に男女のホールドにもガタつきがでて、一体感がなくなってしまいますので、競技ダンスということおいては非常に採点にマイナスになります。

マーカスのなめらかな動きをイメージに捉えて、ルーティンを勝手に身体が踊るようになるまで練習してください。

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競技ダンス実践テクニック「マーカスヒルトンのベーシック(スロー・フォクストロット)Hilton basic Slow foxtrot」



マーカス・ヒルトンのフォクストロットのベーッシク・ルーティンです。

フォクストロットのイギリス流の音のとり方に注意して、日本、とくにJDSFアマチュア流のダンスとの違いを感じてください。

イントロ部分のフェザー・ステップに極端なCBMやCBMP、スウェイがないことも確認してください。
また、フォクストロットとワルツとの違いを感じてください。

ほとんどの下位級のカップルがワルツのようなムーブメントで踊っていますが、それはフォクストロットの踊り方ではありません。ワルツのライズ&フォールはフォクストロットにはありません。

フォクストロットは主にライズ&ロアーのみでそのスイング動作を行います。

ですから、ワルツのような振り子のような上下動の大きなスイングではなく、緩やかな大きな波のようなスイングで踊ることがフォクストロットの動きを作り出しまします。

そして、基本的なムーブメントは、カウントの1,2,でダウンし、3,4,でアップするということです。

そして、4でトウをポイントし1でロアーするということが理解できると、フォクストロットの独特のスイングが理解できます。

しかし、これは感性でつかむしかありませんので、マーカスや世界的なトッププロのムーブメントを参考に研究して自分なり理解してください。

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競技ダンス実践テクニック「マーカスヒルトンのベーシック(ワルツ)Hilton basic waltz」



マーカス・ヒルトンのワルツのベーッシックルーティンです。

ヒッチや無駄なスウェイなどの無駄な動きがないことを学んでください。

ワルツのダンスとしての特徴は、ライズ(かかとを挙げ膝と身体を上に引き上げる)&フォール(かかとを着地し、さらに膝を曲げ、身体を下げる)とスウェイ(傾き)です。

より高くライズし、より低くフォールして、より遠くまで動き、より大きく傾くことがワルツの競技としての要素となります。

しかし、ライズとフォールはなんとか正しく理解できても、スウェイについては、間違った方法でほとんどのカップルが踊っており、ポスチャー、ポイズが台無しになり、オンバランスに踊れなくなっています。

あくまでも、体幹は真っ直ぐな電柱のように、その正中線を垂直に保つ意識が重要です。

スウェイにより体幹、頭部、ネックが傾くと、重心が足の着地点からはずれ、動くことが困難になります。

また、それは、ポスチャー、ポイズが乱れるということになりますので、重要な採点基準のホールドが崩れてしまいます。

現在のダンスはイギリス、イタリアを問わず、このマーカスの動きが基本になって、そこから派生していますので、基本中の基本を学んでください。

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競技ダンス実践テクニック「マーカスヒルトンのベーシック(タンゴ)Hilton basic Slow tango」



マーカス・ヒルトンのタンゴのベーシック・ルーティンです。

みごとなウォーク&リンクをイメージで捉えてください。

また、タンゴの場合は女性を支える男性の右手のホールドテンションが重要になります。

男性が右手を緩めすぎると、ターンや急なストップ&ムービングに対応できずブレが生じて一体感のないみぐるしい踊りとなり採点に結びつきません。

右手のホールドでしっかりと女性を支え、女性を離してはいけません。

密着感のないタンゴはタンゴとして成立しません。

また、上半身の張りと強さのテンションを保ったまま、膝を曲げ、重心を下げ、歩幅を広げ、気合とともに「攻撃的」な雰囲気を出します。

また、その「攻撃的」な雰囲気を出すには、目線も重要です。

いわば、周囲をにらみつけるようなはっきりとした目線の方向性を出して踊ります。

どこを向いているのかわからない、茫洋とした顔と目線ではタンゴの雰囲気が出ません。

タンゴの表現はムーブメントだけではなく、顔の位置、方向、表情、目線についてもスイングダンス(ワルツ、フォクストロット、クイックステップ、ビニーズワルツ)との違いを研究することも重要な要素です。

それにはトッププロの踊り、動作、表情を参考にするのがもっとも正しい方法です。

そして、正しいものを繰り返し見ることが重要です。

無駄な間違えた練習よりトッププロの踊りを繰り返しみることによるイメージトレーニングの方が効果があります。

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2011年6月12日日曜日

競技ダンス実践テクニック「音をとる」

まあ、一般的にダンス愛好家の皆さんは「音をとる」と表現しますが、つまり、演奏されている音楽のリズムにステップを合わせることを言います。

この音楽のリズムはメロディーのバックで演奏されるドラムスあるいはベース音を聞くことによって捉えることができます。

このリズムに合わせて、ステップを「ジャストミート」に合わせることが、競技ダンスではもっとも重要なことになります。

競技ダンスでは審査員が決勝以外は12組から14組をいっぺんに見て、だいたいその半数に、曲のイントロを除くと1分足らずの間にどのカップルにチェックを入れるか判断しなければなりません。

必然的に一組を見る時間は2~3秒間に限られてくるわけです。

実際に審査員は全部のカップルを平等に見るわけではありませんので、目だったカップルを見て判断するわけですが、それでも、5秒以上みているなんてことはないわけです。

つまり、極めて短時間の間に「音」がとれているかどうか判断しなければなりませんので、音をどのように表現しているかを見ている余裕はありません。

ですから、たとえばワルツを表現しようと思って、イントロのプレパレーション・ステップを極端にためて1,2,3、ととらなければならないのに、1&2,3と音を縮めたり、伸ばしたりしてステップした場合には、「音」をはずしたと判断されます。

ワルツは1,2,3、ととるところは、あくまでも1,2,3、とステップしなければなりません。

とにかく「音」に忠実に確実に単純に合わせてステップすることが競技ダンスでは重要になります。

勘違いするのが、プロやアマのトップ選手が行なっている「音楽表現」を音のとり方と混同することです。

たとえばトッププロの踊りはいろいろな表現をして、音を自在に伸ばしたり縮めたりしているように見えますが、ステップをよく観察すると、音とジャストミートしているのがわかります。

「音」がとれているかどうかは、そのリズムにステップがジャストミートにあっているかどうかによってのみ判断されます。

しかし、この「音をとる」ということを、競技会の最中に行うことは非常に困難になるのは、経験のある皆さんにはお分かりになると思います。

競技会で「音」を意識的にとろうとすると、動きが萎縮して、ストライドが伸びなくなり、情けない踊りになって、当然、目立ちませんから、審査員の目が行かず、「音」が確実に取れていても、審査以前に対象からはずされてしまうわけです。

ですから、この「音をとる」という能力、技術は練習で養成しなくてはならないわけです。

練習で音をとる習慣をつけておかないと、多人数が同時に踊りだし、また、接触してぶつかることもあり、意識的に音をとっている場合ではないというのが実際の競技会です。

ですから、音楽が演奏されているときは、常時、自然にカウントをとり、その音楽が身体の中を流れているという状態でなければなりません。

ワルツの音楽がかかっているときはワルツを踊り、フォクストロットの音楽がかかっているときはフォクストロットを踊らなくてはいけません。

このことが意外におろそかにされていて、ワルツの演奏中にタンゴを練習していたり、フォクストロットの演奏中にワルツを練習するのは、コーチのレッスンなどの止む終えない場合を除いて、あまりいいことではありません。

ダンスを練習するときは、必ず、かかっている音楽種目を踊るということを習慣付けましょう。

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競技ダンス実践テクニック「ホールド」

競技ダンスはパーティーダンス、サークルダンス、デモンストレーションダンスと違い、その「うまさ」の基準はそれを見ている「審査員」が判定するわけです。

その審査員はおよそ1分以内に12組から14組ぐらいを見て、準決勝までは、そのうちから半数ぐらいにチェックいれなければなりません。

つまり、ひと組ひと組をじっくり見て採点している時間はないわけです。

そうなると、音以外で最初に目につくのは、「ホールド」つまり、カップルの踊っている「形(かたち)」です。

これは、A級競技会ならともかく、それ以下の競技会では、細かいフットワークなどのテクニックよりも、重要な問題になります。

JDSFのB級以下の選手の多くは、基本的に身体の「正中線」にウエイトが乗っていないために、ポスチャーがくずれ、その影響でポイズがゆがんでしまっているのです。

つまり、体型をねじ曲げてホールドを組んでいるわけです。

これは女性も同様で大半がレベルの低いコーチのせいで、あちこちを「入れろ」「ねじれ」「しぼれ」などといわれて、左に傾いて、捻じ曲がり、多くの人が背骨、頚椎を傷めて、坐骨神経痛などと診断されて腰痛、しびれなどで苦しんでいます。

中高年にとって、本来健康法であるべき競技ダンスが本末顛倒で病気、ケガの原因にさえなっています。

これは、準備運動の問題よりも、このホールドの組み方、立ち方に問題があるのです。

文章で形を表現するのは難しいわけですが、正しいホールドは、男女がそれぞれ、自然体で真っ直ぐに立ち、右側に半分ずれて女性の右アンダーバストが男性の右側ボディに触れるか触れないかでコンタクトして手を組み、それぞれ横を向くだけです。

ねじ曲がった姿勢では歩くことも困難であるのは当然であるのに、中高年ダンサーの皆さんは男女とも特に女性はとんでもないねじ曲がった姿勢で男性の右わき腹に腰を押し付け、奇跡のステップを踏んでいるわけです。

そのことが本人にとっては苦しい姿勢なので、いかにも高度な難しいことをしていると勘違いしているわけですが、審査員から見れば「おかしな形」で踊っていることになるのです。

男性も無理やりなスウェイをかけて、首が曲がり、右に入り、手は上下に不均衡に下がり、多くは後ろに反り返る、やはり審査員からみれば、「おかしな形」であるわけです。

男性は体幹と肩から腕、ひじ迄が十字架を作る事が重要です。

それにはトッププロ、できれば世界的なファイナリストの姿勢を研究することが必要です。

ホールド自体が世界的にはここ10年で格段に違うものになっています。

中高年ダンサーは新しいことを取り入れることが、脳、海馬が萎縮し衰えている関係でそうとう困難ですが、良いコーチに指導を受けることも重要ですが、世界の流れを自分で実感して理解することも大変重要です。

ラテンダンスはともかく、なぜ、スタンダードダンスのホールドまでが世界的にどんどん変化するかというと、その変化した選手のホールドの方が大きくキレイに見え、競技会で良い成績になるからです。

したがって、その一番良いものが世界チャンピオンとなり、それに影響されて、世界中のダンサーのホールドが変化して行くわけです。

とくに、身長の低いカップルは横、前後に広げることで身長以上の大きさ、より高い身長に見せることができますから、日々、鏡、ビデオなどで自分あるいはカップルのホールド、姿勢、ポスチャーを研究することが、無駄な練習を漫然と繰り返すより、競技ダンスの上達にははるかに有効です。

その、ホールド、ポイズも基本は男女がそれぞれ真っ直ぐに立ち、顔を左横に向け、半分ずれ、触れるか触れないかのコンタクトで、きれいな縦横の十字架を作ることです。

とにかく、「身体が曲がらない」ということが原点ですので、どこかが痛くなればそれは間違ったホールドであるということですので、即座に止める必要があります。

また、そのどこかが痛くなることを指導するようなコーチ、教師に習うことを即座に止めることは当然です。

私も含めた中高年ダンサーは、とくに軟骨が磨り減ってほとんど無い状態の関節ですので、何か無理がかかると骨棘(こっきょく)がすぐ神経を圧迫してしびれ、痛みなどの症状を引き起こし、ダンスを続けられなくなりますので、基本は頭部を引き上げて歩くときのような無理のない姿勢で踊るということを常に頭に入れておかなくてはなりません。

どんな、状況でも身体が第一ですので、絶対に痛み、しびれがでるような形、方法で踊ってはいけません。

その、まっすぐな良い姿勢が審査員にとっても良い形なのです。

人間は歳をとると誰でも身体がどんどん曲がるわけですので、曲がって踊っていればさらに年寄り見えますので、頭部を引き上げて真っ直ぐに立って歩くということが採点の上でも最重要なポイントであるわけです。

このことは、全日本や学連などの若い選手をみれば一目両全です。

みんな、まっすぐで自然な姿勢で踊っています。

これは、若い選手が「見る」ことだけで、ダンスを理解できるからです。

中高年ダンサーは身体が曲がっているだけではなく、脳もそうとう萎縮していますから、そのパフォーマンスもそうとう低下していることに気付かずに理論で理解しようとすることで、あちこち「入れる」「引く」「ねじる」「しぼる」「足の角度」などという2次的ことを夢中でやろうとして、どんどんねじ曲がってしまうのです。

競技ダンスは審査員が「見て」判定するわけですから、学ぶ側も「見て」覚えなければいけません。

それには、学連、ジュニアの選手のように「見て覚える」ことを習慣として、脳のその衰えた機能を回復させるようにしましょう。

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競技ダンス実践テクニック「ビデオカメラの活用」

競技ダンスを練習する上で上達のためには、ビデオカメラによるチェックが重要なポイントになります。

漫然と自己満足で夢中で練習していてもどんどん悪い癖がついてしまいますので、自分がどのような姿勢でどのように音をとって踊っているのか、常にチェックをして、そのたびに修正していくことが上達の早道になります。

自分のダンスのレベルを正確にとらえることから始めないと、先には進めませんので、コーチに教えられた細かいテクニックだけの練習では、自分の総体的なポスチャー、ポイズ、ムーブメントなどは修正できません。

中高年ダンサーは実際には定年リタイア後にダンスを始める人が多いわけですから、効率の悪い練習をしていると、3級以下の下級で手間取り、あっというまに10年、15年が過ぎてしまいます。

そうなると年齢からくる体力の衰えで身動きできなくなってしまい、昇級が望めなくなりますから、下級のうちから、ビデオで自分の踊りをチェックして、自分の体型も含めてそのたびにどんどん修正していかなくてはなりません。

また、修正のためには鏡を多様することも重要ですが、踊っているときに鏡を見る習慣がつくと、どうしても目線が鏡を見てしまい、目線も顔も下方を向く癖がつきますから、注意することが必要です。

また、チェックはビデオカメラの液晶画面では小さ過ぎて実際の問題がわからない場合が多いので、必ず家でテレビやパソコンに接続して、大きな画面でチェックする必要があります。

人生の大事な時間を日々大量に使うわけですから、効率よく踊りを修正してできるだけ短時間に集中して練習するようにしましょう。

また、その修正のためには、常に世界のファイナリストの試合の踊りを見て、そのイメージを捉らえる必要があります。

そのことについても、今までは世界のトップ選手のダンスのDVDを買う方法が一般的でしたが、最近はYouTubeで無料でたいていのビデオを見ることができますから、根気よく探して何度も見てそのイメージをとらえましょう。

練習場のJDSFのC級以下の間違いだらけの踊りを見ても、なにも得るものはないばかりか、間違ったイメージが入って、ますます、間違えた方向に行ってしまいます。

見るものは精査して、高度な最高のものをみないと、何が正しくて美しいのかという方向性に対する感覚がなくなり、間違ったものが正しく美しく見えてしまいます。

ですから、見ることで学ぶときは、プロでもアマでも少なくともA級以上でなくてはなりません。

また、そのプロやアマのA級の競技会を見るときは2階以上の観客席からみても、審査員の目線ではありませんから、競技ダンスにはあまり意味がありません。

競技ダンスは審査員がフロアに立ちその踊りを審査するわけですから、見て学ぶときも、審査員と同じ階層のフロアに立ち、審査員の目線で見ることが重要です。

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競技ダンス実践テクニック「シェイプアップの必要性」

競技ダンスのもっとも重要なポイントは、「音」「形」「ストライド」であるわけですが、その中でもスタンダード種目の場合に審査員の一番目につくのがストライドです。

審査員は、競技が始まって、選手が踊りだし、動き出すと、まず、「よく動いている選手」に目が行きます。

どんなに音がとれていても、形、ポイズが美しくても、ストライドが小さく動かないカップルには目が行かないどころか、気がつかない場合もあります。

これは、自分が審査員の目になって、競技会を見てみればよくわかります。

この、「動き」というのは、つまり、足幅、ストライドによってもたらされるわけですが、これは、脚力と体重との相関関係によってその大きさが決まります。

たとえば、10㎏体重が増えた場合には、米の10㎏の一袋を持ってみれば、その重さがどのくらい脚力に負担をかけることになるかがわかります。

それを実際に持ってダンスのステップを踏んでみれば、とても動くことなんかできないのは、すぐわかることです。

つまり、体重のコントロールは競技の成績と密接に関係があるわけですので、そのことを確実に理解する必要があります。

また、体重は競技ダンスの審査ポイントである、「美しさ」とも密接な関係があります。

競技ダンスはテクニックも含めてその踊りの「美」を競う競技でもあります。

その体形、容姿も当然、審査、採点に、大きな影響を与えることとなります。

ですから、その技術を除けば、当然、身長が高く、若い、スタイルのいいカップルにより点数が入ることになります。

それで、身長、手足の長さと年齢はいかんともしがたいわけですが、体重は自分でコントロールできることですので、可能な範囲内で体脂肪率をコントロールし、体型をシェイプアップしなければなりません。

とくに女性はスタンダード種目においてもドレスの形状によっては背中等を多く露出し、ボディラインがもろに出るわけですので、その体型の美しさが競技ダンスの採点ポイントの「形」でもあるわけですので、日々、ダイエットも含めた、身体のシェイプアップに心がけることが、成績アップ、昇級につながります。

審査員もブタやカバが踊りだしても、審査をする気にはなりませんので、せめて、ダンサーとして審査対象になる体型になることが、無駄な練習よりも競技には効果があります。

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競技ダンス実践テクニック「競技ダンスのストライド(歩幅)」

競技ダンスとパーティーダンスのもっとも大きな違いはそのストライド、つまり歩幅です。

これは、しばしば、自動車の運転の、街中のドライブとサーキットで行われるF1のレースとの違いにたとえられます。

街中は事故のないように、控えめに、ゆっくりと運転しなければなりませんが、サーキットでは全速力で限界の速度、テクニックで運転しなければなりません。

また、街中では道によってあちこち曲がらなくてはなりませんし、どこでどんな車や歩行者が出てくるかわかりませんので、すぐ曲がれたり止まったりできるような用意をしていなければなりませんが、サーキットではわかっている優れたF1ドライバーを相手にして、同じ方向に、知り尽くしたサーキットのコースを同様のスピードで走りますので、曲がったり止まったりという用意はいりませんから、全速力でそのテクニックを駆使して走るわけです。

競技ダンスはいわばこのサーキットを走るF1カーなのです。

同様のランクの選手がだいたい同様のアマルガメーションで同じ方向にいっせいに踊りだしますので、その動き、スピードが審査員の印象に大きな影響を与えます。

JDSFの審査基準にも、より大きなスイングの選手を有利とする項目がありますので、審査員は当然、大きな動きでスピードのあるカップルを優先して審査するわけです。

ですから、どんなに美しくて、どんなに正しいステップで踊っていても、ストライド、スピードがないと、採点には結びつきません。

現在の「競技ダンスはスポーツである」という概念からも、スポーツであるからには、より大きく、より強く、より遠くに、より速く、「動く」ことが当然のコンセプトになるわけです。

ですから、たとえ脚力の衰えた中高年ダンサーであっても、できるだけ脚力を鍛え、体重をコントロールして、その限界のストライド、スイングで踊ることが重要なファクターになります。

そのことを理解しないと、延々と下位級から上がれず、気がついたときには、年齢的な体力の問題で上級をあきらめなくてはならなくなります。

競技ダンスの3要素は「音」と「形」と「ストライド」です。

しかし、これはもちろん「競技ダンス」の3要素であって、「ボールルームダンス」としての3要素ではありません。

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競技ダンス実践テクニック「顔の向き」

競技ダンスのスタンダード種目において重要な条件で、「目線が下を向いてはいけない」ということがあります。

基本的に目線は自分の身長の頭部の上の辺りに置くと、顔が上を向き、顔にスポットライトが当たったような効果をともない、印象が明るくなります。

この逆に目線が自分の身長の顔の位置より下を向いた場合には、暗い印象を与えます。

これは動きにも顕著に現れて、頭部の上あたりに視線がある場合には、胸が開きエネルギーが出て、ムーブメントが格段に大きくなります。

逆に目線を落として踊ると、とたんに動きが小さくなって、精彩を欠いた情けない動きになります。

とくに、ステップを考えて足に意識が行くと、どうしても下を向きますので、フィガー、ステップ、アマルガメーションは、考えなくてもできるまで繰り返し練習する必要があります。

また、もうひとつ重要なことは「顔の向き」です。

とくに男性の場合は正面を向くことがないということをよく理解する必要があります。

真っ直ぐに立ち、斜め左上を向いたまま、それを動かさずに踊ることを意識して練習して、それを癖にすることが重要です。

男性の場合、スタンダード種目では、一部のピクチャーポーズ以外のフィガーでは左上以外の向きはありません。

あらゆる場面で左上を向いていれば、問題がないのでありますが、それを守っている人はまれにしか見ることができません。

顔を左上以外の方向に向けた場合は、ホールドが緩んで、女性にそのテンションが伝わらなくなり、女性がフォローできなくなります。

いわゆる「リードがない」状態になります。

もちろん、女性もPPあるいは一部のピクチャーポーズ以外は男性と同様に顔も目線も左上をしっかりと向いていなければなりません。

また、皆さんどなたもがおっしゃる「相手が悪いから踊れない」と思ったとたんに、相手に意識が行き、顔が相手か、相手が見える正面辺りに向き、そのためホールドが緩みリードがなくなります。

中高年ダンサーがよくおっしゃる、この「相手が悪い」というのは、老化現象の最たるものでありますので、踊りにくい、踊れない、相手が動かない、と思う場合は、「相手が悪い」と考える前に「自分のどこかがおかしい」と考えることが上達の早道です。

もうひとつの中高年ダンサーの不思議な言動は、下手な人ほど「自分ほどダンスが上手な者はいない」と言い、上手な人ほど「自分ほどダンスが下手な者はいない」と言うことです。

これは男女にかかわらず共通のことですので、ダンスが上手になりたければ、「自分ほど下手な者はいない」と思うことがダンス上達には大変効果のあるテクニックでもあります。

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競技ダンス実践テクニック「CBMとCBMPの違い」

スタンダード種目のダンステクニックを理解する上で、CBMとCBMPを混同している人が多数見受けられます。

CBMはたとえばワルツのナチュラルターンの第1歩目の右足を踏み出すときに反対側の左側サイドが回転動作を起こすことです。

また、タンゴの2ウォークの第1歩目の左足を踏み出すときに、反対側の右サイドが回転運動を起こすことです。

つまり「前進(後退)する足の反対側の肩と胸が前(後ろ)に出る回転動作」です。

CBMPは「片方の足が他方の足の延長線上、あるいはボディをアクロス(横切って)してステップする足の位置」のことです。

ですから、たとえば、ワルツなどのコントラチェックのボディの回転がCBMで、足の位置がCBMPということになります。

つまり、CBMはボディの回転動作であり、CBMPはステップした足の位置であるわけです。

ですから、CBMをともなわないCBMPもあるということになります。

たとえばCBM(ボディの回転動作)をともなわないフォクストロットのフェザーフィニッシュの第2クイックの右足(女性は後退左足)の位置もCBNPであるわけです。

また、プロムナードポジションからの第2歩目の右足(女性は左足)のステップした位置もCBM(ボディの回転動作)はともないませんがCBMPであるわけです。

このことをよく理解しないために、コーチにテクニックを説明されても全く理解できない人が多数おられます。

そして両方とも大変重要なテクニックでもあります。

この、2つのテクニックを理解できないと、ダンス上達は先に進みません。

CBMとCBMPを混同していることから、コーチの言うことが何がなんだかわからず、そのまま聞き流して、あるいは勘違いして覚え、上達が遅れてしまうわけです。

ダンス用語にこだわる必要はありませんが、最低限必要な用語は覚えないと、ダンステクニックの正確な理解はできませんので、この、サイトのダンス用語解説にのっている用語ぐらいは、よく読んで理解してください。

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競技ダンス実践テクニック「競技ダンスのルーティンの組み方」

競技会で踊る上でもっとも重要なことのひとつは、ルーティンの組み方です。

つまり、「振り付け」です。

競技ダンスはスポーツであることはもちろんですが、その一方、芸術であり、舞踊でもあるわけです。

舞踊でもある競技ダンスはこの振り付けにより、その印象はまったく違ったものになりますので、自分にあった、より、効果のあるフィガーを組み合わせて、ルーティンを組むことが、審査員の目を奪い、採点にむすびつくことになります。

たとえば、身長の低いカップルがスイングを中心とした、回転の少ない、ベーッシクに近いルーティンを組んだ場合には、どのように踊っても、ストライドもスイングも大きい身長の高いカップルより目立つのは容易ではありません。

身長の低いカップルが限界まで歩幅を広げても、身長がたとえば20センチ大きいカップルが楽に動いたときより動きが見えません。

ですから、小さいものはたとえベーッシクであっても、より華やかで回転の多い、見栄えのする振り付け、ルーティンを工夫しなければ、競技会で良い成績にはつながりません。

逆に身長の大きなカップルは、その身長やホールドの大きさを利用して、ストライド、スイングを見せるようなフィガーを組み合わせて、精度をあげるような練習をすることで十分ですので、無理なフィガーを組まずに、技術や美を追求することが効果があります。

逆に身長の低いカップルがストライドを中心としたムーブメントを追求しても、とくに中高年ダンサーの場合は年齢による筋力、体力の問題により限界がありますから、回転、スピンを中心としたフィガーを多様して組み合わせ、スピード感を演出するわけです。

また、しかし、回転、スピンを中心としたフィガーは、技術が難しく、その練習に時間がかかるのが問題になります。

その、解決策として、ルーティンの量を減らさないと、そのことだけに時間をとられて、他のフィガーの練習がおざなりになって、ルーティン全体のレベルが下がってしまいます。

これを解決するには、長いAルーティンと短いBルーティンの2つのルーティンを組んで、A,B,A,B,と繰り返してフロアを一周と考えます。

つまり、ルーティンを半周しか組まないわけです。

まあ、競技会で踊る時間は、1分20秒前後ですが、その全部の時間に合わせて、A,B,C,D,E,Fと一周半もルーティンを組む必要はありません。

審査員はあなた達1カップルだけを見ているわけではなく、12カップルを平等に見なければなりませんので、1カップルを見る時間は長くて3秒から4秒ですので、ルーティンを1周組む必要はありません。

半周で十分ですので、自分たちの一番得意なフィガーを組み合わせて、見栄えのするルーティンを組むようにします。

これはまた、練習量の増加という効果もあります。

たとえば1周半ルーティンを組んだ場合は2分40秒程度の曲では各フィガーを2回しか練習できないわけですが、半周だけのルーティンであれば、各フィガーを3倍の6回も練習できるわけですので、それだけ熟練度が上がり、技術の精度は上がるわけです。

この練習量による、熟練度、技術の精度、つまり、「踊りのうまさ」は当然、採点に非常に大きな影響を与えます。

同じ練習量であれば、そのフィガーを多く繰り返したものが、「うまく」なるのは当たり前ですので、その点からもフィガーを減らして、また、得意なフィガーを組み合わせて、ルーティンは半周であることが望ましいわけです。

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競技ダンス実践テクニック「ポスチャーとポイズ」

スタンダードダンスのテクニックでもっとも基本となるものが、ポスチャーとポイズです。

ところがこれがほとんどのダンサーに理解されていません。

つまり、ほとんどのダンサーがもっとも基本となることを理解せずに、ムービングフットがどうの、サポーティングフットがどうの、スイングがどうのと、いわば2次的なことにその練習労力の大半をかけているわけです。

ポスチャーとポイズのちがいと、その作り方を理解しないと、バランスも保てませんし、もちろん大きく動くこともできません。

「ポスチャー ・Posture」というのは、「体の各部分(頭、ボディ、ヒップ等)の中心を垂直方向にオン・バランスに配列することにより構成される姿勢」です。

つまり、ヘッドウエイトが背骨のクビの付け根に乗り、それが、腰に乗り、それが、足の接地点まで正中線に沿って垂直方向に正しく配列されて、一直線であることです。

実践的にはアッパースパイン(背骨の胸椎の首の付け根の骨)が、体重の乗っている軸足の土踏まず、あるいは足と床の接地点と垂直方向にオンバランスに位置するということです。

この部分の意識がダンスのバランスを保つ上で非常に重要な役割となります。

アッパースパインが、足の土踏まず、あるいは足と床の接地点に乗っていないとバランスが崩れ、いわゆるアウトバランスで、そのため不安定で動くことができなくなります。

逆に、このアッパースパインが、足の土踏まず、あるいは足と床に設置点に乗っていれば、オンバランスであり、ポスチャーが正しく保たれているということになります。

この、ポスチャーが正しく保たれている、オンバランスであるということが、技術以前にダンスを踊る上でもっとも基本となる「条件」ということになるのです。

ですから、アッパースパインがオンバランスに乗っていないという場合は、ダンスとして成立しないことになります。

頭部から足まで垂直にバランスが保たれているということが、姿勢、形も一番美しく、またダンスのムーブメントにおいても一番動きやすい状態であるということです。

ですから、このポスチャーが正しく保たれているかどうかということを第一に考えて日々の練習をすることが最重要であるということを認識しなければなりません。

「ポイズ・Poise」というのは、本来はバランスということですが、ボールルームダンスにおいては「身体の傾きを現し、両足におけるボディウエィトの位置やボディの傾きによるシルエット、立ち姿のことであり、舞踏中においては、男女の姿勢、ホールドが定められた正しい外観を保つためのバランス」です。

つまり、男女の立ち位置と、男女ともにヘッドウエイトを左後方螺旋にストレッチしたカウンターバランスの傾き具合がバランスを保ち、美しく、動きやすいかどうかということです。

しかし、これは、体型やカップルの身長差によるカップルバランスにもよりますので、ひとりひとり違うということになりますので、実践的には、自分たちと同様のトッププロのポイズを見てそれを学ぶということになります。

どのようなポイズが一番綺麗にみえるのか、一番動きやすいのかということを、トッププロのポイズを見てイメージとして焼付け、自分たちの踊りをビデオで見て、それとの差を確認して、理想的なポイズに近づけていくという作業を日々行わなければなりません。

競技ダンスにおいて、審査員の採点ということに関しても、もちろんポスチャーとポイズを中心に判断しているのは当然ですので、そのことも意識において日々練習してください。

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競技ダンス実践テクニック「フィガーの熟練度」

競技ダンスの審査上、大きな比重を占めるものに、「フィガー(ダンスにおけるステップを含む一連の動作)の熟練度」ということがあります。

熟練度というのは、同じフィガーを何度も練習していくと、最初はぎこちなかった動作がだんだん滑らかになって、「うまく見えるようになる」ということです。

踊りの動作、流れが、スムーズでダイナミックに見えるようになるということです。

つまり、その踊りが始めたばかりでぜんぜん慣れていなくてぎこちないものより、その踊りになれていて「うまく見える」ものに当然審査員のチェックが入るということです。

「熟練」というのは「物事によくなれて、巧みなさま。練達。また、なれて上手になること。」ということですが、競技ダンスの審査においてもその字義のとおりの基準で、審査員は「より熟練度の高いもの」「よりうまく見えるもの」にチェックを入れるということです。

しかし、それは重要度の問題であって、第一に音があっていなければいけませんし、ポスチャー、ポイズが正しくなければいけませんし、ストライドがより大きくなければいけませんが、それが全部できていても、そのフィガーが慣れていなくてぎこちない動作では、「うまく」見えないので採点にはつながらないということです。

これは、競技ダンスではひとつのフィガーを2万回程度繰り返すと、脳の運動野に記憶されて考えなくてもその一連の動作を繰り出すようになるといわれておりますので、そのくらいの練習を繰り返さなくてはならないということです。

これはもちろんステップだけを繰り返すのではなく、そのときのポスチャー、ポイズ、シェイプ、ストライド、音、ホールド、体幹操作など、そのフィガーに関するあらゆることを含めて「正しい動作」で練習を繰り返すということです。

それを2万回ですから、そのルーティンを1日に10回ずつ毎日練習したとしても、2000日かかりますから、ひとつのフィガーが完成するのに最低5年半はかかるということです。

これは、若くて能力もあり体力もある、ジュニアや学蓮ならともかく、脳が萎縮して、海馬も衰えて何事に関してもさっぱり記憶できない中高年はその何倍もかかりますから、ルーティンは基本的に最低10年は変えてはいけないということを理解してください。

フィガーを頻繁に「変える」ということは、競技ダンスに関しては、この「熟練度」はかなりはっきりと審査員に見えてしまいますので、審査では大きなマイナスになることになります。

ですから、ルーティンは「変える」のではなく、「足す」というコンセプトでその練習計画をたてるようにしなければいけません。

最初は同じフィガーを繰り返すルーティンを組み、それが慣れたら、「付け足して行く」という方法をとれば、最初のフィガーはどんどん熟練度を増しますので「うまく見える」ということになります。

これを、ルーティンを変えるたびに、全部新しいフィガーにしますと、熟練度は初心者に近いものに戻ってしまいますので、全部が1からやり直しと同じになってしまい、それまでの数年、あるいは十数年が無駄になってしまいます。

つまり、この「最初に組むルーティン」が非常に重要になるということです。

これは、初心者ではそのコーチ、教師の能力の問題になるわけですが、競技ということを考えた場合には、自分であらゆることを検討して、将来的に通用するフィガー、ルーティンを組むということを考えることが、10年間フィガーを変えずにすみ、どんどん熟練度が増すということになります。

参考:国語大辞典(新装版)小学館

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競技ダンス実践テクニック「シェイプとムーブメント」

ムーブメントというのは、顔の位置や方向も含めたシェイプつまり「形」から「形」への移動であるということです。

たとえば、ワルツのナチュラルターンは最初のスクウェアに構えた「形」から、スウェイしたナチュラルターンのフィニッシュの状態の「形」にボディが移動し、さらに次のフィガーのシェイプに移動して行くということです。

ですから、その移動の初めと終わりの自分のシェイプ・形が正しいものかどうかビデオなどで自分でチェックすることが重要になります。

自分のフィガーのポイントになるシェイプをひとつひとつ確認して、その状態でしっかりと止まって立てるようにしなければなりません。

たとえクイックステップであっても、常に移動の最初の顔の位置およびシェイプと終わりの顔の位置およびシェイプを正しいかどうか確認して、それを練習によって習慣にする必要があります。

中高年ダンサーでは適当な形と適当な動きで漫然と練習を繰り返して、何をしているかさっぱりわからないカップルを多々見かけますが、自分が何をしているのか、そのシェイプ、形、フォルムをトッププロの踊りを参考にしてしっかりと自分で認識して、正しいイメージを捕らえないと、間違った方向へどんどん癖がついて、修正するのが困難になってしまいます。

競技ダンスの審査では何をしているのかわからないと、どんなに正しいリズムで正しいフットワークで大きくスムーズな動きでも審査員は点を入れようがありません。

ですから、自分のフィガーがそのフィガーらしく見えるのかどうかを最低条件として、そのムーブメントのポイントとなる立ち位置でのシェイプを確認しなければならないわけです。

その確認法はトッププロのコーチにレッスンを受けるのか最良ですが、下位級の中高年ダンサーではそれも難しいでしょうから、トッププロのベーシックデモのビデオなどを繰り返し見て参考にしてください。

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競技ダンス実践テクニック「練習としての競技会」

競技ダンスを練習する上で、細かい技術の習得とは別に、競技会における踊り方の練習をする必要があります。

競技会における踊りは、パーティーダンスのように狭い場所に大勢が押し合いへし合い踊るのと違って、たいていは体育館などの20メートル四方くらいの広い場所に12組前後の同じランキングの同様の技術レベルのカップルがいっせいにLODに向かって全力の歩幅とスピードで踊りだしますので、それに慣れることが必要になります。

これを競技ダンスの練習の一部と捉えた場合には、その競技会のフロアでの踊り方を技術として学ばなければならないわけです。

それが、フロアクラフト(フロア上で他のカップルとの接触を避けたり、LOD方向へスムーズに踊り進めるための技術)の習得ということでもあります。

しかし、これは、自分のサークルや練習会などで体育館を借りて、同様の広さのフロアで、同様の音楽をかけて、同じランキングの者を集めてシミュレーションをすることは現実的には不可能ですので、実際に競技会に出場してその練習をするしか方法がないわけです。

ですから、その競技会の実践としての練習のためには、できるだけ多くの競技会に出場して、その場面場面でのトラブルや音楽情報を脳に記憶していくことが重要になります。

競技会で一番困ることは、緊張してあがってしまい、正常な精神状態を保てず、音も取れなくなり、やるべきこともすっかり忘れて、判断力が欠如して、方向もわからなくなり、他のカップルとあちこちでぶつかり、いいかげんな状態のまま1曲が終わってしまうということです。

この逆に、競技会に多く出場して慣れてくると、あがることがなくなるため、正常な落ち着いた精神状態で、やるべきことをやり、正確な判断をして、フロアクラフトをうまくこなして踊れるということになります。

ですから、昇級を目指して競技会に出場することはもちろんですが、それ以外に、「競技会の踊り方の実践」としての競技会への出場ということも練習の一環として取り入れなくてはなりません。

一回の競技会で、出場できる競技区分は出られるだけ出るということにすれば、より多くの練習になるわけです。

たとえば2級のものは2級1級の両方のランキングに出場するということです。

さらに体力があるカップルの場合は、2級、1級、D級の3つのランキングに出場するということです。

それが全部、1次予選敗退でも、勝つことが目的ではありませんから、何も問題はないわけです。

それに出場すること自体が練習であり、その練習が「目的」であるからです。

2級でそれより上級の区分に出場して、さらに一次予選敗退では、サークルや地域の知り合いに見られたら恥ずかしいと思うのであれば、少し離れた地域の競技会に申し込めば、誰も知り合いはおりませんから、気楽に出場できます。

練習をいくら長期間にわたって長時間毎日努力をしても、競技会に出なければ競技会の状況が実感としてわかりませんから、競技会でうまく踊りこなすことはできませんので、結果として昇級にはつながらず、特にわれわれ中高年ダンサーの場合は、気が付いたときには加齢による年齢の問題で体力的に昇級は望めなくなるということになります。

ですから、フィガー、ルーティンがうまくこなせない段階でもその状態のまま競技会に出場して、フィガー、ルーティンと競技会出場によるフロアクラフトの両方を並行して技術として練習することを計画的に行うことが昇級への近道となります。

とにかく、競技会に多く出場することが、競技ダンスの練習として、その上達の重要な要素となりますので、時間と体力の許す限り、日々の練習と同様に「競技会」に出場してください。

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競技ダンス実践テクニック「ストレッチの重要性」

ボールルームダンスのフィガーを表現する上で重要なことに、「関節の可動域」があります。

この「可動域」とは、関節の屈曲の範囲の大小のことです。

つまり、身体の曲がる範囲のことです。

たとえば、前屈でどこまで曲げることができるか、あるいは後ろにどこまで反ることができるか、肩はどこまで上がるか、腰の回転はどこまでできるかというような、身体の柔軟性のことでもあります。

この可動域が小さいと、たとえばワルツの「スウェイ」を表現しようと思っても、その形を作ることさえ困難になりますし、女性は胸の関節が硬いために、コントラチェックやスローアウェイオーバースウェイなどのピクチャーポーズもその形にならないことになります。

また、それ以前に、身体が硬く、柔軟性がなく、「可動域」が極めて小さいと、身体が捻じ曲がって、中高年の多くは猫背が常態化して、それを矯正するだけで、エネルギーや意識のほとんどをそのために浪費して、練習が非常にはかどらないということになります。

また、ビデオなどで自分の姿勢の状態をチェックしていないために、老人丸出しの猫背で、「踊りにくい」「あんたが悪い」などでおおもめにもめながら、意味のない練習をなされて、残り少ない人生を無駄にしておられるカップルも多々おられます。

姿勢が捻じ曲がって、さらに猫背でホールドがかぶっていれば、どんなに音があっていて、熟練度があっても、審査員は点数の入れようがありませんので、さっぱり競技会で結果が出ないということになります。

中高年ダンサーは自分をジュニアや学連や若い実業団のダンサーと勘違いしてはいけません。

彼らとはちがい我々中高年ダンサーの軟骨は磨り減って、さらに片側に傾いて、何もしないで平時の状態で踊れば、とんでもない猫背でさらにほとんどの男性が右に傾いておられます。

軟骨の不均衡と生活習慣で身体の捻れと身体の不均衡、猫背が常態化して、筋肉、腱がそのように変形してしまっているわけです。

この解決策がストレッチです。

全身の間接、腱、筋肉を伸ばして、「可動域」を拡げると、身体の捻れ、歪みが緩和され、姿勢が「意思としている」方向へ向かいます。

そのストレッチは最近では静的ストレッチが効果的であるとされているので、はずみをつけずにその静的ストレッチの発祥の元のヨーガのポーズのようにゆっくりと時間をかけて、足腰から、首、指の先まで、間接、腱、筋肉を伸ばすことが必要です。

ダンスの技術的な練習時間と、同じ程度の、ストレッチとしての時間を取る事が理想的です。

1時間ダンスの練習をするのであれば、その前後に1時間のストレッチをするということです。

そのぐらい、ボールームダンスにはストレッチが重要であるわけです。

また、ストレッチは身体に重要な毛細血管を育てるという働きもあります。

身体の細胞の修復、成育は血流により運ばれた栄養によっておこなわれるわけですが、毛細血管が育つと血流が身体のすみずみまで行き渡り、身体の筋肉組織の細胞も含めた総ての臓器の修復能力を向上し、結果として運動能力も向上し、ダンスの技能向上という結果に結びつきます。

ストレッチについては書籍、あるいはDVDなどがいろいろありますので、参考にして、正しい方法を学んで練習してください。

カバさんやブタさんがさらに捻じ曲がって猫背では何を練習しても意味がありませんので、ダンスファイナル会員はスリムで姿勢の正しい中高年ダンサーをめざしましょう。

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競技ダンス実践テクニック「インナーマッスル」

ボールルームダンスを踊る上で重要な筋肉は「インナーマッスル」です。

腕にもりもりと力こぶを作る上腕二等筋や大胸筋といった身体の外側に見える筋肉を「アウターマッスル(外側の筋肉)」といい、大腰筋や腸骨筋といった、身体の奥にあり自分では意識のできない筋肉を「インナーマッスル(内側の筋肉)」といいます。

インナーマッスルは「深層筋」ともいうとおり、身体の深層部にあるために、普段はまったく意識もできませんし、それを意識で操作することもできません。

つまり、心臓や内臓の平滑筋と同様の存在である不随意筋の仲間といってもいいわけです。

インナーマッスルはほとんどが関節のまわりにある小さな筋繊維群ですので、それを鍛えてもアウターマッスルのようにもりもりと大きく肥大しませんが、アウターマッスルが爆発的な瞬発力を発することができる反面「持久力」がないのと対照的に、インナーマッスルの場合は爆発的な瞬発力はありませんが「持久力」という特徴を持つ筋肉です。

つまり、インナーマッスルはミトコンドリアが比較的少なくピルビン酸による瞬発的な収縮の可能な「速筋(白筋)繊維」よりも、ミトコンドリアに富んで酸素を利用した持続的な収縮の可能な「遅筋(赤筋)繊維」が多い構成であるということです。

インナーマッスルは姿勢保持筋ともいわれており、人間が「立つ」ということを可能にしている筋肉群でもあります。

筋肉に「持久力」がないと、一定の姿勢を維持することさえ困難になりますから、インナーマッスルはそのような構成になっているわけです。

つまり、人間の姿勢、バランスはこのインナーマッスルによって保たれているわけです。

この人間の「立つ」ということも含めたあらゆる「バランス」は「意識」で行っているわけではなく、インナーマッスルが脳と連携して勝手にやっています。

それで、このインナーマッスルが弱く、脳との連携が悪いと、ダンスでもっとも重要な「バランス」が保てないために、思うようなポスチャー、ポイズ、ムーブメントに繋がらず、常にアウトバランスで崩れた状態で踊るということになります。

また、いわゆるダンスにおける「柔らかさ」というのはこのインナーマッスルの強さとともに、その収縮にともなう間接の可動域に左右されます。

それで、ダンスを踊る上で必要なインナーマッスルを鍛えるには「ストレッチ」と「片足立ち」が有効です。

「ストレッチ」についてはすでに解説しておりますので、この項では「片足立ち」について解説します。

「片足立ち」は文字通り、片方の足を床から離して、もう一方の片足だけで立つことです。

もちろん、このときに、何かにつかまって立っては意味がありません。

片足で立ってバランスを保とうとすることによってインナーマッスルが鍛えられるわけです。

この「片足立ち」で1分30秒立っているだけで、ウォーキングを1時間以上したのと同様のインナーマッスルが鍛えられます。

しかし、これはあくまでも筋力およびバランス能力の強化ということに関しての効果でありますので、心肺機能強化は別の問題です。

ですから、片足1分30秒ずつで両足で3分あれば、ダンスにおけるインナーマッスルは強化されますので、実践的には、毎日、テレビを見ているときにでも、たった3分それを実行すればいいわけです。

また、姿勢保持筋でありますので、日々の習慣も大きな影響になりますので、短時間でも毎日の継続がその強化の条件になります。

これはホールドを作るということも、この姿勢保持筋であるインナーマッスルの姿勢保持の記憶に左右されますので、毎日1~2分程度の短時間でも鏡の前で正しいホールドを作ってそれを日々継続して、脳、筋繊維にそのホールドの状態を習慣として記憶させることが競技ダンスということを考えた場合に重要な練習法になります。

つまり、もりもりの筋肉であるアウターマッスルのように重い負荷をかけてハードトレーニングをするのではなく、インナーマッスルの場合は軽い負荷をかけることを日々の習慣としてそれを脳と筋肉繊維に記憶させることがそれを鍛えるということに繋がるわけです。

また、インナーマッスルは関節の周囲にあるために、遅筋の特徴である遅い収縮でも、そのストロークが短いために、結果的に小さな収縮で大きな可動域になりますので、「早く動く」ことに繋がる筋肉でもあります。

また、インナーマッスルはアウターマッスルの力を抜くということが即これ強化に繋がりますので、「力を抜く」ことから始まる、気功、太極拳などの動きを研究することにより、それを強化することもできます。

それで、アウターマッスルを構成する速筋が年齢とともに激減してしまうのに比較して、このインナーマッスルを構成する遅筋の量は年齢による減少が少なく、継続して鍛えていると、70歳以上になってもその80%以上が維持されるそうです。

これは、姿勢を保つための筋肉である遅筋が大きく減少してしまうと、立つことも歩くこともできなくなってしまうため、身体のメカニズムとして、使用していれば筋繊維が減少しないようになっているからです。

このように加齢とともに減少しないインナーマッスルがダンスに使う主な筋肉であることから、たとえば往年の全日本チャンピオンの伊藤明さんのように、激烈な運動能力を要求される全日本レベルの競技会で、10代20代の選手を凌駕して還暦ファイナリストという奇跡に近いことも可能であるわけです。

また、テニスプレーヤーのクルム伊達公子選手はピラティスなどのインナーマッスルトレーニングを取り入れて復活して、38歳で全日本を制し、さらに4大大会のひとつの全仏テニスで過去2年準優勝の強豪ディナラ・サフィナ選手に逆転勝ちして2回戦に進み、40歳を過ぎた現在も大活躍されています。

まあ、いつもいうことですが、我々中高年ダンサーは体力的にも年齢的にも練習量に限界があるわです。

ですから、身体のメカニズムを考えて効率的に練習を行わないと、定年後に始めた場合には、あっという間に10年20年が過ぎて、加齢による体力、能力の問題で昇級が望めなくなるということになりますので、残された時間を有効に使って、短時間で一番効果のあるメソッドを日々「継続」して実践しましょう。

競技ダンス実践テクニック「意識レベル」

下位級の中高年ダンサーの話を聞いていると、「日本選手権や世界選手権のダンスは雲の上の出来事で、自分たちとは別物であるから、それを見ることもないし、それを学ぶことも無い」という意見をかなりの頻度で聞くわけですが、まず、この考え方を改めなければなりません。

たとえ、ベーシックとバリエーションの違いはあっても、世界選手権のチャンピオンダンサー達の踊りと自分たちの踊りは同一線上にあるということを認識して、その目指す方向性は同じであるということを前提にその踊りを見て、そのイメージを捉えることが、そのカップルの上達の優劣を決定するひとつの要因となります。

上位級にどんどん昇級するものと下位級で甘んじるものとの違いは、ダンスの技術のレベルではなく、「意識レベル」あるいは「ハードルに対する意識」の問題が大きな原因である場合が多々あります。

つまり、たいていの中高年ダンサーが教わっているコーチは、プロでも2流3流、あるいはひどい場合はアマチュアの果たしてダンスといえるかどうかも怪しいコーチから学んでいることが多いわけですので、その教わる技術も音楽的感性も音楽的表現もその低いレベルのコーチ以上になることは不可能であるわけです。

まあ、できれば、チャンピオンクラスのトッププロにコーチを受けることができれば、当然、そのチャンピオンの高い意識レベルに近づくわけですので、それが理想的ですが、いろいろな状況でそれができない場合は自分で踊りのレベルのハードルを上げなければならないわけです。

それには、現役の世界のファイナリストの踊りを、ビデオや実際の競技会で見て、そのイメージをつかみ、それを自分の脳内で咀嚼し、自分の中で再構築して自分のダンスを作り上げることが必要です。

自分で見て、自分でその踊り、技術をイメージで捉え、その方向性に自分の踊りを修正していくことが、より高い意識レベルを育て、技術、音楽性をさらに高めることになります。

たとえ、ベーシックでも、マーカス・ヒルトンを始めとして、歴代チャンピオンがそれぞれビデオを出しているわけですので、その踊りを何度も見て、その正確な技術、音楽的感性、音楽的表現のイメージを脳にインプットして、意識レベルを上げ、自分の踊りに反映させることが昇級のひとつの鍵となります。

ただ、勘違いしてはいけないのは、そのチャンピオンの踊りを実際の競技会やビデオでいつも見ているからといって、あなたの踊りはそのチャンピオンと同レベルのものではないということを認識なければなりません。

人間の脳の前頭葉には「ミラーニューロン」という組織があって、見たものを経験したものとして記憶する機能がありますので、そのチャンピオンの踊りをいつも見ているとあたかも自分がそのレベルであると錯覚してしまうわけですが、自分達の踊りはそれとは似ても似つかぬほどひどいものであるということをビデオなどで自分の踊りを見て確認しなければなりません。

しかし、この自分を「錯覚」する「ミラーニューロン」こそが「イメージトレーニング」の基(もとい)となる重要な神経機能であるわけです。

それを見ることによって、それを体験したのと同様の脳の活性を作り出し、記憶しますので、たとえばそのフィガーをやろうとしたときは、そのチャンピオンダンサーの動きを再現しようとするのです。

しかし、その方向性に向かって行おうとするのであって、必ずしもそれができるということではありません。

それこそ、別物のレベルであるので、逆に言えば、自分達の踊りをビデオで撮り、常にチェックして、自分の思っている自分達の踊りと、実際の自分達の踊りにどのくらい差があり、自分達の踊りがどのくらい「ひどいもの」であるかよく認識する必要があります。

それを理解できないと、自分は世界のトップダンサーのようにうまいと錯覚して、いざ競技会に出てみると何度出ても1回戦敗退で、とんでもない成績でショックを受けて、止めてしまったりするカップルもおられます。

世界のトップダンサーの踊りを見るということは、あくまでも、世界のトップレベルのダンスの方向に意識を引き上げるのであって、それができるということではまったくありません。

しかし、その意識が育たないと、その方向性に向かうこともなく、あいかわらず低いレベルのコーチのどーでもいい技術指導でナンセンスな時間がかかってしまい、年齢の問題でそれ以上の昇級は望めないということになったりするわけです。

ですから、自分達の目指す踊りがどこにあるのかを確実に見定めて、その方向に向うには何をすべきかを考えて、効率的な練習スケジュールを組んで、日々地道なトレーニングをすることが昇級の近道となります。

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競技ダンス実践テクニック「競技会によって違うテンポへの対応」

現在、DSCJ日本統一級の競技会ではスタンダードの場合は競技規則に従って、ワルツ(28~30)、タンゴ(31~33)、ヴィニーズワルツ(58~60)、フォクストロット(28~30)、クイックステップ(50~52)と定められています。

しかし、グランプリなどの大きな大会ならともかく、それ以外の大会では、大会の音楽担当者が演奏曲目の選定やテンポを調整して作っていますので、それがメトロノームで測ったように正確であるということではありません。

それはそのもとになるCDの曲のテンポが、CDジャケットの表記に対して必ずしも正確であるということではないからです。

さらにその表記のテンポ自体がたとえば同じ曲のワルツの28でも、実際にはCDによってかなり差がある場合があります。

その差があるCDジャケットの表記や実際の演奏に対して、デッキのピッチコントローラーなどで調整しますので、当然、いろいろなCDから使いやすい曲をピックアップして寄せ集めた場合には、おなじワルツの28に調整しても、同じテンポにはならないわけです。

また、たとえばワルツでも、競技規則内の範囲の28~30というと、これは実際には大変な差があります。

同様にタンゴでも、31と33では実際に合わせようとすると大変な違いがあります。

いつもワルツを30のテンポで漫然と練習していたものが、競技会でいきなりテンポ28の曲がかかれば、そうとうな才能の持ち主でもない限り、そのテンポに合わせることは困難です。

これが、初心者が競技会で「音をはずす」ということの大きな原因でもあります。

先日の後期DSCJの競技会で会長がB級戦で決勝に入り、A級にリーチしたわけですが、この勝因は音をうまくとれたということにもあります。

その大会の曲のテンポがCDの曲のままの生音(なまおと)に近いということも以前の出場経験でわかっていたことと、当日は1ヒートから最終ヒートまで同じ曲であったいうことで、音をはずす要素がなく、ていねいに踊れたということが、準決勝2位で決勝進出という結果に結びついたわけです。

これが、たとえば1ヒートに組み込まれて、予想と違うテンポで、毎回違う曲であれば、音をとることに大半のエネルギーが使われて、「踊る」ということには向けられなかったと思います。

これが、同じ中高年でも、ダンス歴数十年のベテランであるとか、若いころに一度ダンスを経験した人や、学連上がりである人などの場合は、音楽にステップや動作を合わせるということが経験として脳に蓄積されておりますので、テンポが違っても身体が自然に音をとりますので、音をとるということに対してそれほど苦労はありません。

しかし、会長も含めて、中高年の50歳以上からダンスをいきなり始めた、いわゆる初心者の場合は、脳にも身体にも音が入っておりませんから、踊るたびに必死で音をとらなければはずれてしまいます。

さらに、音楽演奏やカラオケなどが趣味でない場合は、実際に4拍子の曲のどれが1でどれが2なのかもわからないという人もいるわけですから、音楽に無縁であった中高年の初心者には「音をとる」ということは至難のわざといってもいいぐらい大変な作業であるわけです。

社交ダンスは「ダンス」であるわけですから、当然、音楽に合うことが第一であるわけですが、中高年のダンサーの場合は、そのフィガーのステップや動作を覚えることだけでも困難で、すっかり萎縮して衰えた脳の機能の大半がそのために使われて、さらに長い間の左脳優位の生活で、理屈と理論を勘違いして、どうでもいい細かいテクニックにこだわる人はたくさんいても、音をどうとるかということにこだわる人には会ったことがありません。

その上、練習場でかかっている曲のテンポと実際の競技会の曲のテンポはまったく違うことが多いわけですから、競技会によってはD級以下の下位級の中高年のほとんどのカップルが音をはずしている場合もあります。

人間の脳には「慣れ」という機能がありますから、一定のテンポで練習すれば身体はそのテンポに慣れてしまい、勝手にその動きをしようとしますから、いざ違うテンポの曲がかかった場合には、意思でそのテンポに動きを合わせようとしても、身体も脳もそれまでに慣れた動き、反応しかしませんので、結果的に、音が見えなくなって、何がなにやらわからず、でたらめに踊るということになります。

現在JDSFや各都道府県DSCに所属していて、DSCJ日本統一級の競技会に出場する場合にはJDSFとJDCとJPBDAの3団体の大会があるわけです。

同じDSCJの大会でも、テンポについてはこの3団体によって、競技規則で決められた範囲内でさまざまで、さらに、おなじ団体内でも地域や競技会を主催する連盟によって違います。

さらに、JBDFやJCFなどの競技会では、DSCJの競技規則に沿っているわででもありませんし、同じJBDFの競技会でも東京支局と神奈川支局ではテンポがぜんぜん違います。

これはJCFでも同様で、会場や大会によって違います。

ですから、練習のときに次回に出場する競技会のテンポを予測して、曲のテンポをピッチコントローラーで調整して練習するのがベストですが、いわばすべての競技会によって、曲のテンポが違うわけですから、これをすべて予測して、ジャストミートでテンポに合わせることは困難な状況であるということになります。

それで、実践的にはどうするかというと、ダンスの場合は、テンポが練習したものより速い場合には比較的合わせやすいのですが、遅い場合には足が速く下りてしまうので非常に困難になります。

それで、まあ、たとえばワルツの実際の場面では、27~30のテンポで構成されますので、28ぐらいで練習しておけばだいたい対応できます。

これはたいていのCDはテンポ29という表記になっていますので、だいたいマイナス3%~4%程度のテンポに調整して練習すると合わせやすくなります。

タンゴ、スローフォクストロット、クイックステップ、ヴィニーズワルツも同様にマイナス3%~4%程度のテンポで練習します。

しかし、これはCDによって、差がありますので、調整しても、実際には明らかに遅くなりすぎたりするものもありますので、それはその状況によって判断しなければいけません。

このテンポの調整については、練習場ではその主催者に理解を得られなければ無理ですので、自分で練習場やスタジオを借りるか、あるいは家で競技会の前に音合わせの練習をするということになります。

このCDのピッチコントロールによるテンポの調整については、スタジオなどで完備しているところもありますが、無い場合はCDをパソコンに取り込んで、ピッチコントロール、テンポコントロール、スピードコントロールなどができる音楽ソフトをダウンロードしてそれでテンポを調整してCDを制作します。

ちなみに会長の場合はCDを Media Player に取り込んで、Rip!AudiCO で wave に変換して、audacity で、テンポを調整しています。

audacity は wave に変換しないと正しく動作しません。

Rip!AudiCO も audacity もフリーソフトで、日本語バージョンがあります。

また、メディアプレイヤーの最近のバージョンでは、テンポ調整ができるようになっています。

パソコンが苦手な人はビ簡単にCDのテンポ調整のできるピッチコントローラーのついたラジカセも販売されています。

それで、テンポの変化に対する対策に沿った練習をしてきても、気をつけなければいけないのは、競技の本番前の練習曲のテンポと実際の本番の曲のテンポが違う場合が多いということです。

ですから、本番前に大汗をかいて夢中で練習して、そのテンポにすっかり慣れて、本番ではすっかり音をはずしてしまうということになり、ほとんどの人はそのことにすら気づきません。

また、競技会では、自分のクラスが始まるまでの時間を漫然と過ごさずに、その競技会の本番のテンポを、前のクラスの曲を聴いて、よく確認しておくことも重要です。

ダンスファイナルの中高年ダンサー諸氏は会長も含めてどなたもいわば老人寸前で、見方によっては年齢からいえば老人老婆そのものですので、基礎から時間をかけてしっかりなんて考えてると、体力や脳の機能の衰えでパフォーマンスがどんどん下がり、昇級はどんどん困難になりますので、残された短い時間を効率的に有効に使って、限界に挑戦しましょう。

それには右脳の活性化が第一であるわけですが、ご存知のとおり、音楽は右脳にもっとも刺激を与え活性化させる要素のひとつでもありますので、音楽にステップや体の動きを必死で合わせようとすれば、それが即、右脳活性化への方法でもあります。

競技ダンス実践テクニック「競技ダンスにおける男女の役割」

スタンダードダンスに限らず、ボールルームダンスつまり社交ダンスは、当たり前ですが基本的に男女でペアを組んで踊るわけです。

これを1人でやれば、実に容易で、好きなように踊れるわけです。

ところがこれを2人でやるというところに非常に困難な状況が生まれるということになります。

ラテンダンスはともかく、二人が基本的にホールドによる5点のコンタクトでがっちりと組んで踊るスタンダードダンスでは、二人の動きがシンクロしないと、足を1歩踏み出すことすらできません。

さらに、サークルダンスや、パーティーダンスは相手さえ満足すれば、どのように踊ってもいいわけですが、これが競技となると、フロアーには審査員という、良くも悪くも絶対的な基準である神様がいるわけですので、その採点基準というニーズに合わせた踊りをしなければなりませので、ダンスはさらに困難な状況に陥ります。

さて、ボールルームダンスの男女の役割はもちろん男性がリードで女性がフォローであるわけです。

この、「リード」というのは言葉通り、男性が女性をそのフィガー、アマルガメーションにリード、導くということです。

男性のリードの第一は、まず「音」を取ることです。

音楽がなければダンス自体が成立しませんので、とにかくリードの第一が音を取るということになります。

この音の取り方がそのダンサーの感性を反映してその踊りの個性ともなります。

それを男性が女性に伝えて、女性はその動きにジャストミートでタイミングを合わせて動いて、始めてボールルームダンスが成立するわけです。

ここで問題はジャストミートといっても、男性が音を取ってそのタイミングを女性に伝えて、女性がそれに合わせるわけですから、そこに男女間の微妙なタイムラグが生まれるわけです。

女性がどんなに正確に男性の動きに合わせようと思っても、実際には女性が目に見えないぐらいの微妙な感覚で遅れて動くということです。

しかし、この目に見えない微妙なタイムラグは審査員には伝わりますので、これを女性が勝手に音を取って、先に動いたり、勝手に動くと、「タイミング」が合わなく見えてしまいます。

つまり、極端に言うとスタンダードダンスの場合は女性は音を取らない方がいいということになります。

男性は自分が音であることを自覚し、自信を持って音を女性に伝え、女性は我(が)を捨てて音である男性に合わせなくてはなりません。

そのためには男性は自分の踊りを表現できるまで音を取る練習をしなければなりませんので、女性の10倍あるいは100倍ぐらいの練習をしなければなりませんが、その「10倍あるいは100倍の練習量」も男性の役割ということになります。

次に、男性は女性のホールドも作らなければなりません。

これは男性の姿勢、腕の開きかた、角度、高さなどで、女性の姿勢、ホールドが変わってしまいますので、女性のホールドを作るのも男性のホールドしだいということにもなるわけです。

そして、いよいよ競技会ということになると、ヒートを呼ばれてフロアに入ったら、男性は、まず、フロアのどの位置に立ち、どの方向に進むかを瞬時に決定しなくてはいけません。

最近の競技ダンスは、以前と違い、フィガー、アマルガメーションをあらかじめ組んで、それを繰り返し練習して、そのままのルーティンで踊りますので、どういうフィガーで何を踊るかということはもう決まっているわけですので、パーティーダンスで見知らぬ人と踊る場合のように、場面場面でどのようなフィガーにリードするかというような部分のリードは不要なわけです。

そこで重要になるのが、立ち位置と方向性と出るタイミングです。

スタンダード種目では、音楽が始まると、同じようなフィガーで同じ方向にいっせいに動き出しますので、その方向とタイミングを間違えると、動き出しですぐ他のカップルと接触して止まるということになります。

そうなると、必死で取っていた音は見えなくなりますし、あわてると思考が混乱して、初心者の場合には次に何をするのかさえわからなったりします。

まあ、競技が始まってすぐ、いわゆる「頭がまっしろ」と言う状態になるわけです。

こうなると、男性はもう、リードどころではありませんので、あたふたしてほとんど踊っていないという状態になって終わってしまうということになるわけです。

ですから、普段から、どこから出るとぶつかるか、あるいはどの方向に行けばぶつからないかということを研究して、さらに、最悪ぶつかった場合にどのフィガーから出るかということを決めておいて、それを女性とともに練習することが必要です。

そのためには、たとえば体育館などで練習しているときに、他の練習者と接触して止まった場合に、最初からやり直さずに、その続き、あるいはその場合にどのフィガーから出るかを練習することを習慣にしなければなりません。

これは、逆にいうと、競技会では他のカップルと必ずぶつかるということを前提に普段の練習をしておくということです。

そして、そのときに、次に出るフィガーを決め、音をとり、方向を決め、ホールドを崩さないということは男性の役割となります。

前述したように、最近の競技ダンスではフィガー、ステップは決まっているわけですから、女性はそのリードに従い、男性のタイミングに合わせるということにのみ集中すればいいわけです。

競技ダンスでは最も重要なことですので、何度も言いますが、女性がこの「男性にタイミング合わせる」ということをしないで、勝手に音をとって、勝手な歩幅で、勝手な踊りをすれば、男女のコンビネーションが合わず、ばらばらな動きになりますので、一体感がなくなり、あるいはステップさえできなくなり、重要な採点基準である「インタイム(in time)で踊っているかどうか」ということに大きなマイナス要因になるということを理解しなくてはなりません。

つまり、女性の競技ダンスにおける「うまさ」とは、いかに男性に「タイミングを合わせる」ことができるかということです。

このためにはトッププロの女性たちのように、「相手の気」を感じることができればいいわけですが、細胞の活性度も落ちて脳もすっかり萎縮して、そのパフォーマンスが情けないぐらい低くなってしまった私たち中高年ダンサーにそんなことはまるっきり無理ですので、まあ、せめて「相手の動き」を感じて、それに合わせるという感覚を磨いてください。

これらを要約すると、競技ダンスではそのほとんどが「男性の役割」ということになるわけです。

競技ダンスの目的は、男性はみな同じエンビ服で真っ黒けで、女性がひとりひとり違う華やかで豪華なドレスであるということでもわかるように、女性をいかに華やかに美しくみせるかということでもあるのです。

男性は岩で女性は花であるとたとえる先生もおられるそうですが、その花を美しく咲かせるのも、しぼんだ枯れ尾花にするのも男性しだいということになります。

社交ダンス用語解説<ワ行>

<ワ行>

★ワルツ Waltz
3拍子のゆったりとした曲に合わせて、流れるようになめらかに踊る華麗なダンス。
ウィンナーワルツ(ビニーズ・ワルツ)と区別してイングリッシュ・ワルツやスロー・ワルツと呼ばれることもある。
競技ダンスにおいては、ホールド、ポスチャー、ポイズのすべてにおいて、スタンダードダンスの基本となる種目であり、ワルツの練習がその他の種目の上達に大きな影響を与える。

★ワルタン
スタンダード競技会において、下位級において、ワルツ、タンゴの2種目で行われる場合、略してこう呼ばれる。
ちなみにラテン種目の場合はルンバ、チャチャチャを略してルンチャと呼ばれる。

★ワン・ピース One Piece
男女の身体が一つの身体の様に一体となる事。
又、トウから腰と上体、そして頭までが一体となって動く事を示す場合もある。

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社交ダンス用語解説<ラ行>

<ラ行>

★ライズ
かかとを床から上げ、上方に引き上げること。
対義語:ロアー

★ライズ・アンド・フォール
足や脚およびボディを通して行われる上下運動のこと。
ライズはかかとを上げ、脚部を伸張し、上体を上方に引き上げる動作であるが、膝は伸ばしきらない。
フォールはロアーでかかとを下ろし、さらに膝を曲げ下方に下げる動作。

★ライン・オブ・ダンス Line of Dance (LOD)
フロアを時計の針と反対方向にまわって進む方向のこと。
スタンダード・ダンスではもっとも基本となる、重要な規則。
フロアーの中央を逆方向(逆LOD)に踊るのは、マナーの上でも、危険という観点からも、避けなければならない。

★リズム 
音の流れの中で強弱をともなった一定の規則正しい繰り返しのこと。
リズムの取り方で「拍子」を感じることができる。
主に音楽のドラムで演奏されるビートを聴くことによって判断することができる。

★リード 
踊りの中で男性が女性を誘導すること。
フィガーの順序、タイミング、ポジションなどを伝え女性を正しい位置へ動くように導く。
対義語:フォロー

★リバースターン
時計と逆周りの左回りに回転する動作。
対義語:ナチュラルターン

★リバイズドテクニック
ダンスの教科書。
モダンは英国のアレックス・ムーアが1948年に初版を出した。
ラテンは英国で二種類発表されており、ひとつはISTDのラテンアメリカンダンス部門が1974年に初版を出したもの、もうひとつは第一回ラテン世界選手権でチャンピョンとなったIDTAのウォルター・レアードが1972年に初版を出したもの。
尚、モダンは1994年にいくつかのフィガーの削除や追加等を行い、ISTDよりボールルームダンステクニックとして改定されている。

★リルティング・ムーブメント(リルト)Lilting Movement
ウエイトを支えている足の膝だけを屈伸して行なう上下運動。
バウンスよりは強い弾み方。
ブルースの主要テクニック。

★ルーティン Routine
いくつかのフィガーを合理的に組み合わせ踊るステップの順序を決めたもの。
同義語:アマルガメーション

★ルンバ 
キューバ生まれのダンスでゆっくりした音楽を使い男女の求愛を表現したダンス。
ラテンダンスの基本ともいわれる。

★レガート・アクション Legato Action
レガートとは「なめらか」という意味で、レガート・アクションとは、なめらかに動くこと。

★ロァー Lower
かかとを床から上げ身体を上方に伸張しライズした位置から、かかとを床に下ろし元の位置に戻る動作のこと

★ロック Lock
前進する足の後方、又は、後退する足の前方へ、他の足が交差するようにステップすること。

★ロック Rock
両足を開いたまま体重を左右の足に交互に移し替える動作のこと(例:タンゴのロックターン)。

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社交ダンス用語解説<ヤ行>

<ヤ行>

★予備歩 Preparation Step
ダンスの動きの第1歩目は左足から始め、女性は右足から始めることから、男性の最初のステップが右足から始まる場合、最初に左足から前進をはじめ右足のステップに入って行く方法がとられ、そのときの最初の左足ステップを予備歩という。
「捨て足」と表現する場合もあるが、決して「捨てる足」ではなく、あくまでもステップの1歩と捕らえて、いいかげんにステップしないことが重要である。
同義語:プレパレーション・ステップ

★ユイット Huit(ラテン)
フランス語の「8」の意味。
パソドブレで男子がシュールプラスを踊る間、女子に左右にケープをひるがえすような動作を8歩踊らせることから名付けられた。

★ユーロ・ビート Euro-beat
1980年代半ば以降に日本のディスコで流行したダンス音楽。
ヨーロッパ産ディスコ・サウンドを総称する言葉である。
シンセサイザーなどで作られた機械的なビートと、覚えやすいメロディが特徴である。

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社交ダンス用語解説<マ行>

<マ行>

★右サイド バイ サイド・ポジション
女性が男性の右側で両者共同じ方向に面したポジションのこと。

★ムービング・フット Moving Foot
体を支えている足に対して、運動を起こす足の事。
同義語:リーディング・フット
対義語:サポーティングフット(支え足)

★ムービング・ダンス Moving Dance
標準4種目の中の、タンゴ以外の3種目をいう。
ワルツ、フォックス・トロット、クイック・ステップのこと。
同義語:スウィングダンス

★モダン
スタンダード・ダンスのこと。
以前はモダン・ダンスと称されたが、現在は世界の競技ダンスの基準に合わせてスタンダード・ダンスと称されるのが一般的。
競技ダンス、社交ダンスは大きく二つに分けられる。
一つがモダン・ダンス(スタンダードダンス)で、もう一つがラテン・ダンスである。
モダン・ダンスの正装はリーダーは燕尾服、パートナーはドレスを着て踊る。
二人で組んで踊るため、リーダーの身長差は10センチぐらいが理想的といわれていたが、最近はダンススポーツという観点から、女性の身長が男性に近い方が大きく動くのに有利なため、ヒールを含めて、男女間の慎重差が大きく開かない方向にある。
ワルツ、スロー、クイック、タンゴがモダン(スタンダード)である。

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社交ダンス用語解説<ハ行>

<ハ行>

★パートナー・アウトサイド Partner Outside(PO)
女性を右側外に、または男性を右外側に後退させるときに使われる。

★パートナー・インライン Partner in Line
男性と女性が向き合い、正常の踊る位置に位擦ることを言う。
パートナー・スクェアともいう。

★バウンス Bounce
はずむという意味。
ひざと足首の伸縮によって上下に体をリズミカルに動かす事。
スロー・フォックストロットのバウンス・フォールアウェイの前半部が、この動作の代表例。

★バランス Balance
ウエイトを正しく移動すること。
ステップされる足の動きに応じて、その足に、ウエイトを正しく移動することによって、身体の均衡を保つこと。

★バリエーション Valiation
基本(ベーシック)フィガーは、イギリスの権威のある教師協会によって制定されたものであるが、それにつぐフィガーをスタンダード・バリエーションといい、スタンダード・バリエーションにつぐフィガーをネームド・バリエーション、ネームド・バリエーションにつぐフィガーをポピュラー・バリエーション、それ以外のフィガーをいバリエーションと呼ぶ。
一般にはポピュラー・バリエーション以上のフィガーを指します。

★ヒール Heel
かかとのこと。

★ヒール・ターン Heel Turn
片方の足で後退し、他方の足を揃えながら後退した足のヒールで回転して、回転した足から前進、又は横に開き回転すること。

★ビートバリュー Beat Value
各ステップの音の長さの事。
例えば、一拍とか1/2拍、1/4拍など。

★ヒール・ピポット Heel Pivot
後退した右足のヒールで回転するときに、左足を引き寄せ平行に閉じ、体重を移さずそのまま前進すること。

★ヒール・プル Heel Pull
プル・ステップ( Pull Step )とも呼ばれ、両足を少し開いた状態から引き付けて閉じる動作。
ヘジテーション・チェンジの場合ヒール・ターンと同じ様に回転するが、引き寄せた右足は閉じず、少し離して平行に踏み、ウエイトを右足に移して、左足を右足に引き付け、ブラッシュして前進する。
ヒール・ターンとの相違点は、右足を閉じる代わりに、やや開いて平行にしてからヒールを引き付け、両足をそろえることである。
ウエイトは、ヒールターンの時より、やや前方に保つことになる。

★ヒール・リード Heel Lead
ヒールから前進する時に用いる。

★ピポッティング・アクション Pivoting Action
前進した足でピポットと同様な回転をするが、他方の足をCBMPに保たないで少し横の方に回転する動作。
ワルツのナチュラル・スピン・ターンの女性の第4歩で用られる。

★左サイド バイ サイド・ポジション
女性が男性の左側で両者共同じ方向に面したポジションのこと。

★ピポット Pivot
片方の足で前進又は後退し、他方の足を後方又は前方にCBMPに保ちながら、片方の足だけで回転して、右に5/8回転するステップ。

★ヒンジ Hinge
男性がオーバースウェイを踊るあいだに、女性がレフト・ホイスクを踊る動作をヒンジというが、そこから発展して、状態はスローアウェイ・オーバースウェイと同じで、女性の足が左足を軸に右足を前に踏みかえられたステップ。

★フィガー Figure
2歩以上のムーブメントを合理的に接続して一定の形となったものをいいます。
フィギュアともいう。

★フォールアウェイ Fallaway(FA)
男女がPP(プロムナード・ポジション)で後退する事。

★フォロー Follow
女性が男性のリードに対応して踊る事。

★フット・ワーク Footwork
ヒール、トウ、ホール・フラットなど、踊る時に足のどの部分を床に接するかを示す事。

★ブラッシュ Blush
両足が離れた位置から、片方の足を体重を移さないで揃え、ただちにその足を横、又は前後に動かすこと。
ムービング・フットがサポーテング・フットに軽く触れ、次に進むステップ。

★ブラッシュ・ステップ Brush Step
男性がヒール・ターン又はヒール・プルを行なった時、女性が行なう前方回転のこと。
女性が右足前進で右へ回転しつつ、左足を横に開き、右足でブラッシュして後退するステップ。
フォックス・トロット及び、クイック・ステップのナチュラル・ターンににおける女性の第4。第5、第6歩の足。

★プル・ステップ Pull Step
男性が用いるヒール・ターンの一種で、片足を後退し、第2歩で右足を引き寄せる寄せる時、右足のヒールを床にプレッシャーを与えながら、葉ダリ足のヒールで回転し、右足を横に開き、体重を右足に移して、次に左足を右足にブラッシュして前進するターンをいう。
同義語:ヒールプル

★プレパレーション・ステップ Preparation Step
ダンスの動きの第1歩目は左足から始め、女性は右足から始めることから、男性の最初のステップが右足から始まる場合、最初に左足から前進をはじめ右足のステップに入って行く方法がとられ、そのときの最初の左足ステップをプレパレーション・ステップ(予備歩)という。
「捨て足」と表現する場合もあるが、決して「捨てる足」ではなく、あくまでもステップの1歩と捕らえて、いいかげんにステップしないことが重要である。
同義語:予備歩

★ブレーク Break
音楽の節とのつなぎに、正常なリズムを破ってステップする事をいう。ブレークの中には、シンコペーションで行われる場合が多い。

フラット Flat
足の裏全部を床に付ける事。

★フリック Flick
一方の足を少し床から浮かし、膝から下をつま先を下に向け、ウエイトのかかっている足の後方、又は前方へ振るように、シャープに動かす動作。

★フレーズ  Phrase
音楽の切れ目のこと。
音楽の階層的なまとまりを示す単位。
4小節あるいは8小節で構成されることが多い。

★プレッシャー  Pressure
足底の一部で、床に圧力をかけること。

★フロア・クラフト
ダンスを踊る上でのフロアの使い方。
フロア上で他のカップルとの接触を避けたり、LOD方向へスムーズに踊り進めるための技術。

★ブロークン・スウェイ Btocken Sway
ウエストから上部の左右への傾斜動作。
装飾的に用いられる表現技術。

★プログレッシブ Progressiv
クローズドポジションで前進するフィガー。

★プログレッシブ・リンク
タンゴでプロムナードになるときに用いられる。
2歩目でPP(プロムナード・ポジション)を作る。

★プロムナード・ポジション Promenade Position (PP)
男性の体の右側と女性の体の左側を接して、その反対側をVの字に開いた位置の事。

★ベーシック・フィガー Basic Figure
イギリスの権威のある教師協会によって制定された基本のフィガー。

★ヘジテーション Hesitation
片方の足に体重をのせ、一拍以上そのまま動きを継続させる事。
フィガーの一部が停止され体重が1ビート以上片足に保たれること。
ためらう、躊躇するの意。

★ホールド Hold
男性と女性の組み方。またその形。

★ホール・フット Whole Foot (WF)
足の裏全部をフロアーに付ける事をいいます。

★ポイズ poise
本来はバランスということであるが、ボールルームダンスにおいては「身体の傾きを現し、両足におけるボディウエィトの位置やボディの傾きによるシルエット、立ち姿のことであり、舞踏中においては、男女の姿勢、ホールドが定められた正しい外観を保つ事ためのバランス」である。

★ポスチャー Posture 
体の各部分(頭、ボディ、ヒップ等)の中心を垂直方向にオン・バランスに配列することにより構成される姿勢。

★ポイント Point
体重をかけずにつま先だけを床につけること。

★ポジション・オブ・フィート
片方の足に対して、他方の足の位置のことで、フット・ポジション。
足の位置とも言う。

★ボール  Ball
つま先と土踏まずの間の親指の付け根を中心とした足底の部分。前足部。

★ホップ  Hop
片足で跳ぶ事で、他方の足を体重を移さないで跳ぶ方の足に揃えながら、片方で跳ぶ時に用いる。

★ボディー・ライズ Body Rise
ヒールを床に接地した状態で、身体の上体と脚部を上方へ伸長すること。
普通のライズの場合には、ボディー・ライズの他にヒールを床から離すフット・ライズが伴う。
ノー・フット・ライズの同意語。


★ボディー・コネクション  Body Connection
男女の身体の軽い接触のことで、ボデー・コンタクトともいう。
押し付けたり、離れすぎたりせず、触れる触れないかの軽いコンタクトが望ましい。

★ボディーピッチ  Body Pitch
床に対する身体の角度をいう。

★ホバー Hover
両足でライズしたあと、ほとんどその一に止め 上体をオーバーターンする動作。
開いた両足を、ほとんどその位置に止め、ライズしつつ、上体をオーバー・ターン又はオーバー・スイングし(正規の回転量又は単に動きをわずかに越えること)、その間に、一方の足の膝を内側にわずかに曲げ、ウエイトを支えている足の膝へ近づけ、次に上体の動きを戻しながら、引き寄せた方の足を横又は斜めに動かして、ウエイトを移す動作のこと。

★ボディー・スイング Body Swing
ステップした位置に置いた足に、ボディーを強く推進する事。
男女共、主として前進する時、意識的に行い、後退する時は、相手の前進スイングを受ける程度に行なう。
回転やカーブの時は、ステップした第1歩が、CBMになって、すでに回転及びカーブの方向を示しているので、このボディー・スイングで自然に大きな回転、及びカーブが行われる。

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社交ダンス用語解説<ナ行>

<ナ行>

★ナチュラル・ターン
時計回りに回る回転動作。
右回りの回転動作。
反語:リバース・ターン

★ニー・バック
ラテン用語で膝があたかも後ろへ反り返るように、体重の乗った脚を伸ばすこと。

★ノーフット・ライズ No foot Rise,(NFR)
支え脚のヒールを床から離さずに接地したまま、状態と脚部で伸び上がる動作。

★ノン・シークエンス・ダンス
フィガーとフィガーとの接続が自由に行われ、その接続の順序が一定不変でないダンスの事。(例:ボールルーム・ダンス)
反語:シークエンス・ダンス

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社交ダンス用語解説<タ行>

<タ行>

★タップ Tap
ボール又はトウを体重を移さないで置く動作。

★タイミング
踊りのリズムに対するステップの時間的表現(時間的長さ)のこと。
スロー(S)、クイック(Q)、「1、2、3」等がある。

★タイム(Time)
音楽の各1小節を構成しているビート(拍子)の数のこと。
2拍子、3拍子、4拍子がある。
同義語:タイム・シグネイチャー


★ダイレクション(Direction)
体の動く方向のこと。

★タンゴ
本来タンゴは、アルゼンチンが発祥の地であるため種目的にはラテン種目のはずである。しかしスタンダードとラテンの分類は音楽ではなく踊り方で分けていた。そのため競技ダンスではスタンダードの種目になっている。アルゼンチンの酒場で生まれた「アルゼンチン・タンゴ」が音楽と一緒にフランスへ渡り,洗練され現在のヨーロッパ風の「コンチネンタル・タンゴ」に生まれ変わり広く親しまれた。

★中央
LODに向かって左側を全て「中央」という。


★チェック・バック
方向転換のステップ。
前進から後退、後退から前進と向きを切り替えるステップ。

★テンポ
音楽の速度のこと

★トウ(Tou)
つま先のこと。

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社交ダンス用語解説<サ行>

<サ行>

★サイド・リーディング side leading,
ステップする脚(ムービングフット)と同じサイドのボディを先行させて動くこと。
CBMの後続で行われることが多い
以前はショルダー・リーディングと表現されていたが、語感から肩を先行させてしまうことから、最近はサイド・リーディングが一般的である。

★サポーティング・フット
体重を支えている足。
もう一方の足(踏み出す足)は、ムービング・フット、リーディング・フットという。

★シー・ビー・エム(CBM)
コントラリー・ボディ・ムーブメントの略。
前方、または後方へステップした足の反対側のボディが先行して動くこと。
回転やカーブを起こす際に行う。
ステップする足の反対側のボディを前(もしくは後ろ)に動かす事。
回転の準備に用いられる。

★シー・ビー・エム・ピー(CBMP)
コントラリー・ボディ・ムーブメント・ポジションの略。
軸足の線上か、ボディを少しアクロス(横切って)前方、または後方に置かれた足の位置のこと。
ステップする足を反対側の足の延長線上に置く事。
CBMがボディの回転動作であることに対し、CBMPはステップした足の位置のこと。


★シー・ピー・ピー(CPP)
カウンター・プロムナード・ポジションの略。
男性の左側と女性の右側が接し、両者のその反対側がVの字に開くポジションの形。

★シャッセ
「開く、閉じる、開く」の3歩で構成された基本フィガー。
「1/2拍、1/2拍、1拍」で踊られる。

★シャドウ
実際には組まずに、相手がいることを想定して一人でフィガーやアマルガメーションを踊ること。

★シャドウ・ポジション
女性が男性の斜め前か後ろに立ち、同じ方向を向いた状態。

★シェイプ Shape
体の各部分が垂直方向から角度をつけること。

★シンコペーション
リズムの分割。
ワルツの「1,2,3」をシャッセ・フロムPPなどで「1,2&3」と1拍を2分割すること。

★スウィング
時計の振り子のように孤を描きながら前後左右に揺れ動くこと。
タンゴ以外の全てのスタンダードダンスの基礎となる動き。

★スウェイ Sway
上体を垂直方向からそらせた身体の傾斜のこと。
回転やカーブで内側に身体を傾斜させてバランスを保つ働きがある。
また、ピクチャー・ポーズ(ライン・フィガー)でシルエットを美しく見せる効果もある。

★スタッカート
音を強く、はっきりと切って演奏すること。
ダンスでは一音一音を強く区切って踊ること、その動き。
タンゴの動きを表現する時などに使われる。

★スピン
二歩以上の回転で、ピボットにつづけて体重を支え足のボ-ルで、さらに回転を継続すること。

★スロー(S)
タイミングを表す言葉。
対義語:クイック(Q)
4/4拍子の音楽(フォックストロット、ジャイブ等)では、2拍(2ビート)を「S」と表示。
2/4拍子の音楽(タンゴ、サンバ等)は1拍(1ビート)を「S」と表示している。

★セイムフット
男女が同じ右足、または左足を同時にステップする動作。

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社交ダンス用語解説<カ行>

<カ行>

★カウンター・プロムナード・ポジション
スタンダード種目では、男性の体の左側と女性の体の右側がコンタクトし反対側を離して開いたポジション。
プロムナード・ポジションの反対の形。
CPPの略号が使われる。

★カウント [編集]
音楽のリズム、テンポに合わせて拍子を取ること
音楽のリズムに合わせて、「1、2、3」「S、Q、Q」等、拍子を取ること。

★クイック(Q)
タイミングを表す言葉。
4/4拍子の音楽(フォックストロット、ジャイブ等)では、1拍(1ビート)を「Q」。
2/4拍子の音楽(タンゴ、サンバ等)は1/2拍(1/2ビート)を「Q」と表示している。
対義語:スロー(S)

★クローズドフィニッシュ [編集]
タンゴで使われる。フィガーの終わりで両足を閉じて終わること。

★クローズドポジション
スタンダードの基本となる男女の形。
男女が向かい合ってホールドし、お互いの右ボディを接した状態。
ラテンでは、少し離れて男女が向かい合ったポジションのこと。

★コンタクト
男女が向かい合い、ホールドしたときの接点。
スタンダードでは、ボディ、アーム、グリップ等、5ヵ所の接点がある。
また、ラテンでは、ボディ、アームのコンタクトの他に、アイコンタクトもある。

★コントラリー・ボディー・ムーブメント Contrary Body Movement(CBM)
ステップする足の反対側のボディを前(もしくは後ろ)に動かす事。
回転の準備に用いられる。
前進または後退の時、ステップする足と反対側の上体を前方または後方へ回転させる動作。
たとえば、ワルツの1,2,3の1で身体を右回転させるときの起きる状態の足と腰の動作。
前方、または後方へステップした足の反対側のボディが先行して動くこと。
回転やカーブを起こす際に行う。

★コントラリー・ボディー・ムーブメント・ポジション Contrary Body Movement Position(CBMP)
ムービングフットがサポーティングフット方向に対して前方または後方へ横切って出された足(フット)の位置。
ボディーラインを保つため、支え足(スタンディング レッグ)の線上又はアクロスして(前方又は後方に)置かれた足の位置。
軸足の線上か、少し横切って前方、または後方に置かれた足の位置のこと。
上体は回転しない。
ステップする足を反対側の足の延長線上に置く事。
CBMと違い、体の回転動作を伴わない場合もある。

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社交ダンス用語解説<ア行>

<ア行>

★アウトサイド•エッジ(IE)
足(フット)の外側のサイドのみがフロワーに接地するフットワークのこと。

★アウトサイド・パートナー(略称、OP)
パートナーの右外側へ右足を前進すること。
また、左外側へ左足を前進する場合は、「左側のOP」と表示される。

★アップ
ライズ&フォールの中の一つの表現。
ライズした高さを同じレベルで継続すること。
ライズしながら、更にボディが伸び続けることを「ライズ継続」と言う。

★アマルガメーション
2つ以上のフィガーを組み合わせたステップ。
フロアーの一辺を踊り切れる長さが基本となり、競技用の場合は、1曲の長さに合わせて作られる。
同義語:ルーティン

★アクロス
ステップする足が支え足を横切る動作。
例えば、タンゴのクローズド・プロムナードの第2歩。
ワルツのシャッセ・フロム・PPの第1歩がこれに当たる。

★アメリカンスムース
アメリカンスタイルのダンスのカテゴリーの一つ。ワルツ、タンゴ、フォックストロット、ベーニーズワルツなどが含まれる。

★アライメント Alignment
フロアで踊り手の足が向く方向。
「LOD」「壁斜め」「中央」等がある。
前方に移動する場合は、その方向に「面して」、後方に移動する場合は「背面して」と表現される。
足と身体の向きが違う場合は「向けて」と表現される。

★アンダー・ターン Under Turn
正規の回転量より少なく回転すること ⇔オーバー・ターン

★インサイドエッジ Inside Edge, (IE)) 
足(フット)の内側のサイドのみがフロワーに接地するフットワークのこと。

★インターナショナルスタイル
現在ボールルームダンスの競技会で行われる踊り方。

★エルオーディー Line Of Dance,(LOD) 
ライン・オブ・ダンスの略で、フロア上を踊り進むべき方向線のこと。
時計と反対の流れ(左回り)で踊り進めるダンスの基本ルール。
衝突を防ぐため、移動を伴うダンスでは踊り手はLODに沿って進行しなければならない。
スタンダード種目ではもっとも基本的で重要なルール。

★オープンポジション
ラテン種目で男女が向かい合い、男性が左手で女性の右手をつないでいるポジション ⇔ クローズドポジション

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