2012年12月23日日曜日

2012日本インターナショナルダンス選手権大会プロ・スタンダード決勝

2012日本インターナショナルダンス選手権大会決勝WALTZ



2012日本インターナショナルダンス選手権大会決勝TANGO



2012日本インターナショナルダンス選手権大会決勝SLOWFOXTROT



2012日本インターナショナルダンス選手権決勝規定フィガーQUICKSTEP



2012日本インターナショナルダンス選手権大会決勝VIENNAWALTZ



2012年6月9日、10日に日本武道館で行われた(財)日本ボールルームダンス連盟(JBDF)主催による第33回日本インターナショナルダンス選手権大会プロ・スタンダード部門の決勝です。

優勝 №175 Victor fung & Anastasia Muravyeva USA
2位 №34 Valerio Colantoni & Yulia Spesivtseva  ロシア
3位 №113 Aleksander Zhiratkov & Irina Novozhilova 香港
4位 №74 橋本 剛 & 恩田 恵子
5位 №17 河原 央 & 新井 いづみ
6位 №151 新鞍 貴浩 & 中田 裕希子
7位 №195 浅村 慎太郎 & 遠山 恵美

という結果でしたが、№175 Victor fung & Anastasia Muravyeva(USA)は2012年6月ブラックプールダンスフェスティバルプロボールルーム第2位、№34 Valerio Colantoni & Yulia Spesivtseva(ロシア)は同5位、№113 Aleksander Zhiratkov & Irina Novozhilova(香港)は同準決勝という強豪選手です。

つまりこの3選手は世界の競技ダンスの方向性の一翼を担う技術と表現力と音楽性を有しているわけです。

また、他の日本選手も現在の日本を代表するトップダンサーですので、このファイナリストのポスチャー、ポイズ、ホールド、ダイナミズム、音楽性、を学んで自分のダンスに対するイメージを改善し構築してください。

まあ、そうは言っても、あまりにも体力、技術、感性が違い、さらにはフィガーが違いすぎるので、何がなんだかわからない人もおられるとは思いますが、それでも何度も見てイメージに焼き付けて正しい方向性を自らの脳にインプットしなければ、いつまでたっても下位級から脱出できないこととなります。

我々の辿(たど)り着くべきダンスはこの選手たちのダンスであって、近所の体育館や公共施設ホールなどの練習場で、皆さんが口を開けて感心して見入っている箸にも某に引っかからないおじさんおばさんダンサーの盆踊りのようなのダンスではないということをなんとか理解して頂きたい。

それはともかく、この動画のトップ選手たちの立ち姿とホールドを見ると、いつも私が口をすっぱくして言うとおり、男性の顔の位置が垂直ではなく、女性ほどではないにしても胸を中心に背骨がアーチを描いて、胸よりわずかに後ろにあるということがわかると思います。

女性が後ろにアーチを作り、男性も同様に後ろにアーチを作ることにより、男女間が花開いて、美しいホールドが出来上がるわけです。

しかし、このアーチは胸を中心とするのであって、これを腰を中心とするとバックバランスになってしまいますので、勘違いしてはいけません。

それで、胸を中心とした正しいアーチ作ろうとして、これを実際にやってみると、初心者中高年老人集団である我がダンスファイナル会員諸氏には、この動画のトッププロのようなラインを描くことが相当困難であるということがわかります。

花開くどころか、男性も女性も後ろと言うよりは前にアーチを描いて、いわゆる「かぶっている」状態で、理想のホールドからは程遠いフォルムで踊っているわけです。

簡単にいうと男女ともに加齢による老化のためにひどい猫背で、後ろに反ることができなくなっているからです。

また、この動画からホールドの際の男性の肩から肘までのアームが水平であるということも学んで頂きたい。

しかし、これも同様に老化のために肩関節やその周囲の筋肉、腱が硬化して、ほとんどの選手が不可能に近いわけです。

そうかといって、これを無理にやると、関節にも筋肉にも損傷を与えて、さらには軟骨や骨棘が神経を圧迫して、痛みで日常生活にも困るという状態になることもあります。

さて、これで問題点が見えてきたと思います。

この動画のプロと同じ姿勢、ホールドが作れないという理由は、関節、筋肉、腱などの老化による硬化であるということが原因であるわけです。

つまり、これの解決方法は、日々、根気よくストレッチを習慣化することしかありません。

全身の関節、筋肉、腱を伸ばし、正常な体型を作れるようにすればいいわけです。

ダンスに限らずスポーツ選手のトレーニングの基本はなんといってもストレッチにあります。

一流選手ほどストレッチに多くの時間を費やします。

いつもいうように、超初心者ぞろいで練習量も少なくやる気もない我がダンスファイナルの会員諸氏は、10年20年と競技歴があり、日常生活の全てがダンス一筋で練習量も桁違いの先輩選手達に熟練度や技術ではどうやっても追いつくことはできません。

しかし、姿勢、ホールドに関しては追いつき追い越すことが可能です。

それは、我々同様に中高年老年である諸先輩ダンサーの皆さんは、どうでもいいような技術の習得には熱心でこだわりますが、ホールドを研究する人はほとんどいないからです。

さらにプロコーチも不思議なことにホールドを厳しく指導することはあまりありません。

ですから、JDSFの上級者であってもホールドを作るポイントも知らないわけです。

しかし、私がかつて師事した5人のトッププロであるコーチは、5人ともホールドの作り方と運動量・ダイナミズムの重要性を中心としたレッスンでしたので、競技ダンスの審査における姿勢とホールドの優先制ということを理解したわけです。

圧倒的なホールドの美しさと圧倒的な運動量があれば、先輩ダンサーの熟練度や技術を凌駕して短期間に上位級の仲間入りをすることができます。

ダンスファイナル会員諸氏はご存知の通り、本年度末に、背も低く、音もとれず、技術的にもにっちもさっちもいかない、いわばダンサーとして絶望的な3重苦の超初心者の某BBカップルが、ダンスファイナルに入会してから驚くような短期間にJDSFスタンダード5級からC級に昇給したわけです。

この3重苦カップルのダンスを見ると、その特徴は圧倒的なホールドと圧倒的な運動量であることが理解できると思います。

これは、入会当時はJDSF5級で目も当てられないほど低レベルな技術と能力であった3重苦カップルが、私の師事したトッププロ達の理論を理解し、忠実に再現しようとした結果であるわけです。

言い換えると、競技におけるホールドと運動量・ダイナミズムの優先制を理解すれば、誰でもこの3重苦カップルと同様のスピードで昇給するわけです。

しかし、これが、人生経験や社会的地位、あるいはそれまでに指導を受けたわけのわからないコーチの影響が壁になって理解することができないわけです。

いわばバカの壁であるわけですが、その壁を壊さない限り本質を捉(とら)えることはできません。

その本質とはトッププロあるいはトップアマのダンスを見て、「正しい方向性」をつかむことであるわけですが、これが老化によって大脳辺縁系の組織で記憶や学習能力に関わる海馬の機能が衰えた皆さんには実に困難な作業であるわけです。

それを打開するヒントのひとつは右脳の活性化ということにあります。

右脳の活性化には身体知ということが鍵になりますので、ダンスファイナルの木曜日の練習には皮膚感覚を鍛えるためのメソッドを準備運動のカリキュラムに取り入れているわけです。

それを素直に取り入れ、スタンダードダンスの方向性を理解したのが、前述の三重苦カップルであるわけです。

まあ、右脳が活性化しても、良いコーチの指導がなければ意味がないのはもちろんですが、逆に、良いコーチについても左脳中心の理解では意味がありません。

長年の競技経験があり、必死で練習し努力もしているにも関わらず、さっぱり昇級しないことで悩んでいる選手は、自分が左脳中心であるのか、わけのわからないゴミコーチについているのか、あるいは最悪の場合その両方であるのかを判断して、それを修正し改善する必要があります。

まあ、老化による脳の萎縮でこの文章を読んでも何が何だかさっぱり理解できないぐらい理解力思考力判断力が衰えている人が大半であるとは思いますが、とにかくトッププロの踊りを何度も見て、競技ダンスに対するイメージを少しでも正しい方向に向けていただきたい。

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2012年11月8日木曜日

競技ダンス実践テクニック「競技ダンスとしての正しい方向性」



2011年にブラックプールで行われた全英選手権アマチュア部門のファイナルです。

1位 Andrea Ghigiarelli & Sara Andracchio (イギリス)
2位 Emanuel Valeri & Tania Kehlet (デンマーク)
3位 Simone Segatori & Annette Sudol (ドイツ)
4位 Chao Yang & Yiling Tan (中国)
5位 Marek Kosaty & Paulina Glazik (ポーランド)
6位 Andrzej Sadecki & Karina Nawrot (ポーランド)

という結果でしたが、UK選手権に続いて優勝したAndrea Ghigiarelli & Sara Andracchio組はこの大会を最後にターンプロすることを発表しました。

来シーズンからはプロフェッショナル部門に参加するわけですが、当然、ファイナルに絡んくることになります。

プロフェッショナル部門はアマチュアのチャンピオンが年毎にターンプロして参加してきますので、ファイナルは元アマチュアのチャンピオン達が凌ぎを削る試合となります。

アマチュアにおいて完成された基本的なテクニックに、さらにエンターテイメントとしての表現力が加味されたプロフェッショナルとしての観客にアピールするダンスが求められることに成るわけです。

もちろん、具にもつかない私たち中高年アマチュアダンサーとは比較にならない年齢差も含めた運動能力と才能と練習量がその背景にあるわけです。

しかし、私たちの目標とするダンスの延長線上にはこのチャンピオンたちの踊りがなければなりません。

中高年ダンサーの多くが体育館などの練習場で出会う、JDSFのC級を含めた下位級のアマチュアダンサーのどうにもならない低レベルの踊りを参考にして、自分のダンスの延長線を設定してはいけません。

自分の現在のランクがどうあれ、そのダンステクニックの目標は世界選手権のプロフェッショナルのチャンピオンであり、アマチュアのチャンピオンであるということを認識して下さい。

よく、引き合い出す例ですが、カラオケを練習するときに近所のおじさんやおばさんの歌を参考にするようなおかしな人はいないわけです。

カラオケで練習するときは、誰でもプロの歌をCDやダウンロードで何度も聞いて、それを参考にしてそれに近づこうとします。

中高年であれば、演歌なら美空ひばりであり、八代亜紀であり、五木ひろしであり、北島三郎などのプロ歌手の歌であるのが当たり前なわけです。

現在ではダンスもビデオがいくらでもあり、其の時々のチャンピオンの踊りを見ることができるわけですので、それを何度も見て、その方向に自分の踊りを近づければいいわけです。

さらに、私がダンスを始めた頃はこの全英選手権のビデオが1万円以上で市販されているのを毎回買っていたわけですが、現在ではユーチューブ等のインターネットの動画サイトで、たいていの世界選手権やプロのダンスを無料で見ることができるわけですので、ダンスを学ぶには実に恵まれた環境になっています。

ところがこのような現在の恵まれた環境にも関わらず、私の周囲でビデオを参考にする人は稀(まれ)で、依然として自分のサークルの上級者や、練習場で見かける間違いだらけで箸にも棒にもひっかからないおじさんおばさんのダンスを参考にしてそれを真似ようとするのが普通であるわけです。

また、中には自分よりもダンス経験が長いという理由で、自分よりも下位級の人に教えを乞うなんていう本末転倒の、さらにわけのわからない人も多々おられます。

まあ、私も含めたJDSFを構成している還暦以上のダンサーの場合は、音楽感性も含めてその脳のパフォーマンスがにっちもさっちもいかない状態であるわけですが、それでもやはり、目指すものは正しいテクニックであるわけですので、自分のコーチを近所のおじさんおばさんにすることをやめて、世界のチャンピオンに指示することが最良のコーチを獲得するということにもなります。

競技ダンスで良い成績を得るためには、良いコーチについて正しいダンスを繰り返し練習するという当たり前のことをすればいいわけです。

その当たり前のことの延長線上が全英選手権やUK選手権のチャンピオンの踊りであるわけですので、何度も繰り返し見て、正しい方向性を掴んで下さい。

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2012年9月23日日曜日

2012 GrandSlam Standard Tokyo

2012 GrandSlam Standard Tokyo | Part I



2012 GrandSlam Standard Tokyo | Part Ⅱ



2012 GrandSlam Standard Tokyo | Part Ⅲ


Third and final part of the 52-minute highlights programme on the WDSF GrandSlam Standard leg in Tokyo, JPN, on 11 March 2012. Produced by WDSF Communications in collaboration with Japan DanceSport Federation. English captions available to lead into interviews..

1 Benedetto FERRUGGIA & Claudia KOEHLER(ドイツ)
2 Emanuel VALERI & Tania KEHLET(デンマーク)
3 Simone SEGATORI & Annette SUDOL(ドイツ)
4 Sergey KONOVALTSEV & Olga KONOVALTSEV(ロシア)
5 Dmitry ZHARKOV & Olga KULIKOVA(ロシア)
6 Evgeny MOSHENIN & Genny FAVERO(イタリア)

2012年3月11日に第14回東京インターナショナルオープンダンススポーツ選手権で行われたWDSF・グランドスラム・スタンダードのファイナリスト6組の各種目のソロが収録されています。

Part Iでは競技開始前の各選手のインタビューから収録されていますので、世界のダンスの情勢及び動向が今ひとつが飲み込めない我がダンスファイナルのポンコツダンサー諸氏には大変有益な動画ですので、動画内のキャプションも含めて誰が誰なのか、女性のドレスの流行や化粧の方法はどうなのか等々よーく研究してください。

WDSFとWDCの対立半目はともかくとして、プロとは一線を画す潮流であるダンス・スポーツとしてのアマチュアの頂点のダンサーが集まっているわけですので、アマチュアの最底辺にいる皆さんといえども、延長線上にはこの踊りがあるわけです。

まあ、世界のアマチュア競技ダンサーの頂点の6組ですので、われわれ最底辺ゴミダンサーの踊りとは、才能、運動能力、年齢も含めてその技術は比べるべくもありませんが、このファイナリスト達の踊りが現在のわれわれの理想とするものであるということを理解してください。

さて、この大会では順当にBenedetto FERRUGGIA & Claudia KOEHLER(ドイツ)が1位となったわけですが、競技開始前のインタビューでのFERRUGGIA 選手の身体に注目してください。

エンビの上からは一見筋骨隆々に見えますが、実際の身体の贅肉や無駄な筋肉の付いていないスリムなボディラインは我々が思う以上に緻密に管理されています。

これは栄養摂取と運動によるカロリー消費を絶妙にコントロールした結果であるわけです。

これ以上の自堕落はないという食生活の我がポンコツダンサー諸氏にこれを真似しろというのは酷ですが、競技会に出場して、同じような年齢の他選手を凌駕するためには、体重と運動能力の相関関係にいやでも関わらなければなりません。

競技のスタンダード種目に関しては太っていていいことは何もありません。

体重が重ければ、当然、ストライド(歩幅)は縮まり、持久力もなくなり、さらにはひざ痛やケガにつながります。

まあ、そうはいっても中高年というよりは全員が老年である我がダンスファイナル会員諸氏の場合は、無理なダイエットをすると、体調を崩したり、女性の場合はしわくちゃになったりしますので、これ以上太らないということを心がけた食生活をしてください。

それには、これまでにも何度も解説していますが、食事の際には必ず1サラダ、2肉あるいは魚、3ごはんの順に食べるようにしてください。

糖質を単独あるいは先に摂取するとインシュリンが急激に放出されて水と一緒に脂肪細胞に取り込まれ体重増加の原因になります。

この絶妙に管理された体重のおかげでBenedetto FERRUGGIA & Claudia KOEHLER組のあの爆発的な運動能力が発揮されるわけです。

とにかくダンス・スポーツですので、スポーツというからには動くことが審査上の重要な要素となるのは当然です。

圧倒的な運動能力は採点上の大変優位なポイントになります。

いくら練習しても今ひとつ成績につながらない選手は、今一度体重を考察してみることをおすすめします。

さて、今回おしくも2位のEmanuel VALERI & Tania KEHLET組からは男性の微動だにしない美しいホールドと立ち姿を学んでください。

運動能力同様に、圧倒的なホールドの美しさがあれば、採点上のもうひとつの大変有利なポイントになるのはいうまでもありません。

逆に言うと、どんなに優れた技術を持っていても、運動能力がなく、ホールドがいいかげんであれば、採点には非常に不利になるということです。

そのホールドと立ち姿の美しさではEmanuel VALERI & Tania KEHLET組が、現在のアマチュアダンス界では圧倒的ですので、これを学ばない手はありません。

もちろんVALERI選手もスリムなことではFERRUGGIA 選手に負けていません。

また、いつもいうことですが、現在はユーチューブというメディアがあり、ダンスを学ぶには実に恵まれた環境ですので、これを十分に利用して理想の踊りに対する正しいイメージを捉えてください。

競技におけるボールルーム・ダンスは、もちろんバレエのように芸術としての側面もありますので、美しさの極限を求めて無駄なものを削ぎとっていくという作業あるいはレッスンを受けるわけですが、その理想がなんであるか認識できなければ、つながれたポチのようにいつまでたっても同じ所をぐるぐるまわるということになります。

ポチから抜け出るためには、今回のこの動画はとても効果的な内容ですので、何度も繰り返し見て、理想の踊りを脳に焼き付けてください。

この「何度も見て脳に焼き付ける」という作業は、脳の前頭前野におけるミラーニューロンという脳神経組織を活性化させて体験認識となり、身体がそのように動こうとする効果を生み出します。

その際には音楽をしっかりと聞きながら画像を見なければなりません。

ダンスはあくまでも音楽あってのダンスですので、音楽と踊りがどのようにシンクロしているのか、それも脳に焼き付ける必要があります。

また、それは、音楽とステップの同期という効果ももたらします。

さらに、競技会においては聞いたことがなくて初めて聞く曲の場合は上級者でも音をとるのは困難になりますので、何度も見るということは、自然に曲を覚えるという重要な効果もあるわけです。

とにかく、何度も見て、何度も聞いて、なにがなんだかわからないという状況から少しでも脱却しましょう。

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2012年8月3日金曜日

競技ダンス実践テクニック「ダブル・チェイス」


会員からリクエストのあったダブル・チェイスの往年の世界のファイナリストであるPinoによるデモンストレーションと解説です。

まあ、皆さんの場合はチェイス自体が満足にできない超初心者ですので、一番オーソドックスなカウントで、ヒール・プルが確認しやすいステップのデモということでこの動画を選びました。

このデモのルーティンではチェイスのエントリーをナチュラル・プロムナード・ターンから入っていますので、そのへんも理解して見てください。

皆さんの場合は最も基本的なプロムナードからのエントリーになります。

2回目のチェイスにつなぐステップをわたしはヒール・プルで学びましたが、その部分の左足をピボットでステップすることも間違いではありません。

また、カウントについてもヒール・プルした右足からQ,Q,ではなくS,&,ととる場合もありますが、超初心者の皆さんがそれをやるとそのように見えませんし、審査員には「音をはずした」と思われてしまいますのでお勧めしません。

皆さんの場合はあくまでも基本に忠実にオーソドックスにカウントするようにしてください。

まあ、言葉でいくら説明しても理解できるとは思えませんので、この動画を何度も見て、ダブル・チェイスのイメージを捉えてください。

この動画はレッスンビデオですので、Pinoは基本をわかりやすく見せるために大変歩幅の狭いステップで踊っています。

しかし、皆さんが実際の競技ダンスとして踊る場合には限界の歩幅・ストライドで踊らなければならないということを理解してください。

また、このルーティンの中でターニング・ファイブ・ステップのカウントをQQS&Sととっているのを真似してはいけません。

あくまでも基本に忠実にQQQQSととったほうが審査員にわかりやすく、そのニーズに合致します。

審査員は大勢が乱舞している状態で審査しますので、細かい技術にこだわるよりも、いかに審査員にわかりやすくアピールするかということを考えましょう。

競技ダンスに関しては、他のスポーツとは違い、体力、運動能力だけではなく頭脳による思考力、理解力の部分が大きな比重を占めますので、何が優先するのかをよく考えて、その部分を中心に日々の練習計画を立てて効率良く練習しないと年齢は待ってくれません。

会長同様に身長や手足の長さ、体型、カップルバランスなどで苦労される選手も多いとは思いますが、どなたにも脳みそは平等についているわけですので、生きているうちに有効にご使用になることをお勧めします。

まあ、その働きには多少の差がありますが。

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2012年5月30日水曜日

2011 WDSF World Standard final


モスクワで行われた2011年WDSF(旧IDSF)選手権大会のスタンダード決勝です。

ご存知のように、オリンピック出場権をめぐってダンス界はプロ団体であるWDC(世界ダンス議会)と、元々はアマチュア団体であり、JDSF(日本ダンススポーツ連盟)の上部組織であるWDSF(世界ダンス・スポーツ連盟・旧IDSF)が互いに主張を譲らず、世界のダンス界が2分している状態なわけです。

プロ・アマを問わず、選手には非常に不幸なことですが、WDSFではUK選手権やロンドン・インターや伝統の全英選手権といったWDCあるいはWBC(英国ダンス議会)主催のいくつかの競技会への出場を禁止しています。

そのような状況ですので、WDC主催競技会のアマチュアのファイナリストとWDSF主催競技会のアマチュアのファイナリストはプロ転向を視野に入れた一部の選手を除いて異なるということになります。

しかし、いずれにしても、トップのアマチュア選手のコーチは現在のところWDC,あるいはWBCのトッププロになんらかの形で指示するということになるわけですので、理想とし目指すところは同じであるわけです。

この世界のダンス界を2分している状況の根幹にあるものは、ダンスにおける技術や方向性の齟齬などではなく、オリンピック出場をめぐる利権覇権争いであるところが情けないわけですが、まあ、現在も世界各地で止むことのない命にかかわる地域紛争などとは違い、平和といえば平和なことですので、よりクレバーな両団体のリーダーの登場によるダンス界統一を期待して焦らず待ちたいところです。

日本でもプロ団体のJBDF、JCF、JDC、JPBDAとアマチュア団体であるJDSFが存在していますが、日本国内においては、JDSFのAリーグ部門であるJDC、JPBDAはもちろん、JBDF、JCF主催の競技会へのアマチュア選手の出場は、現在のところ、これといった規制もありませんので、心配はいりません。

まあ、世界のトップダンサーの事情はともかく、トップダンサーの踊りとは似ても似つかない我々ゴミダンサーもそれなりに理想の踊りをイメージに捉えなければならないわけです。

ゴミダンサー代表でJDSFのC級以下のわがダンスファイナルの選手は当然ながらJDSFに属し、主にJDSFあるいはJDC、JPBDA主催の競技会に出場しているわけですので、上部団体であるWDSF主催の競技会のファイナリストのダンスが理想となるわけす。

このモスクワの選手権では常勝のドイツのFerrugia選手を凌駕して、デンマークのEmmanuel選手が優勝したわけですが、その飛び抜けた男性の立ち姿の美しさと、女性のフレキシブルな上半身のシェイプがもたらす美しさ、男女間のコンビネーションの見事さを学びましょう。

まあ、このビデオを見ると、Ferrugia選手のパートナーのドレスが足に絡みつき本来の爆発的なムーブメントの冴えが若干損なわれたことが2位に甘んじた原因である可能性もありますが、それにしても圧倒的なEmmanuel組のポイズ、ポスチャー、ホールドの美しさは、今後のアマチュアダンス界の新しい方向性を感じさせます。

新しいといえば、ヨーロッパの各選手のフィガーの進化および変化は大変なものがあります。

どの選手もどんどん新しい潮流を吸収して、さらに創造性を駆使したステップ、ムーブメントによる構成をしています。

ボールルームダンスのコンペティションの審査基準には、フギュアスケート同様に、オリジナリティ、創造性、構成力といったものが当然に求められるわけですので、旧態依然とした新鮮味のないフィガーや構成ではどんなに優れた技術も見劣りがして審査員にアピールできません。

ラテン種目はもちろんこと、スタンダード種目においても、日々それが進歩し変化しているのを捉え、現在のボールルームダンスの技術的な方向性と状況を理解してください。

しかし、振り返って、我々ゴミダンサーを取り巻く競技会の審査環境を考えた場合には、審査員のレベルによる問題もあって、オリジナリティ、創造性を発揮すると、「間違えた」と取られるのは目に見えておりますので、オリジナリティのない旧態依然としたわかりやすいフィガーで、わかりやすい構成にすることが、それなりの審査員にアピールすることになるということを理解してください。

まあ、競技を始めて数年という超初心者揃いのダンスファイナルの会員諸氏の場合は、それもこれも含めてそんな状態ではありませんので、とにかく、音をはずさないこと、ホールドを崩さないこと、顔の位置を動かさないこと、限界のストライドで動くことを心に命じて踊っていただきたいわけですが、それでも、このファイナリストたちからホールドは学ぶことができます。

トップ選手たちの複雑なフィガー、構成を真似ることはまったくできるわけもありませんが、唯一、我々ゴミダンサーにもホールドを真似ることはできるわけです。

どんなに経験が少なく稚拙な技術の選手でも、圧倒的なホールドの美しさがあれば、それを補ってあまりあるものがあります。

審査員に最初に見えるのは立ち姿とホールドであるからです。

この世界のトップダンサー達の硬質な背中のトーンと、緩まないホールド、顔の位置と目線の方向、男女間の絶妙なコンタクトを何度も見て、それをイメージに強く焼き付けて、今後のゴミダンスの方向性として下さい。

ゴミも積もれば山となる場合もないとは言えませんので、あきらめずに地道に練習しましょう。

まあ、ゴミが積もってもやっぱりゴミの場合もありますが。

ああ、ゴミではなくチリですね。

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2012年4月9日月曜日

Victor Fung and Anna Mikhed dance Tango



ボールルームダンスの世界的ファイナリストであるVictor Fung and Anna Mikhedb組のMD dancesport Championships, Feb, 2009におけるタンゴです。

Victor FungはAnna Mikhedbとはカップルを解消して、現在はAnastasia Muravyevaと組んで、ご存知の通り、毎年5月下旬にブラックプールのウィンターガーデンで開催される全英選手権や毎年1月にボーンマスのインターナショナルセンターで行われる∪K選手権大会では第3位の実力者です。

Victor Fung選手のダンスは、強いホールドから醸し出されるシェイプと、運動量が大きく豪快で重量感に溢れたムーブメントが特徴であり、また魅力でもあります。

競技会風になっていますが、Victor Fung組がデモンストレーション・ダンスに近い構成で踊っていますので、超初心者ぞろいのダンスファイナル会員には大変学ぶところの多いビデオです。

しかし、初心者に定番のクローズドプロムナードの最終歩のカウントを、1拍多く取っていますので、それも考慮にいれた上でホールドやムーブメントを学んでください。

ダンスファイナルのJDSF2級以上の選手で「チェイスからのプロムナードポジション」を組み込んでいるカップルは、このビデオの冒頭の2ウォーク、プログレッシブリンク、クローズド・プロムナード、プログレッシブリンクからのチェイスを参考にしてください。

まら、JDSFD級以上の選手は、バリエーション部分においても学ぶところが満載ですので、ボールルームダンスとしてのタンゴのイメージを、ホールド、ムーブメント、シェイプ、表現を含めてしっかりと捉えてください。

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2012年2月23日木曜日

2011大阪インターナショナルダンス選手権第2予選スローフォックストロット



(財)日本ボールルームダンス連盟(JBDF)西部総局主催の2011大阪インターナショナルダンス選手権プロフェッショナル・スタンダード, 第2予選、スローフォックストロットの模様です。

2011年6月全英選手権(ブラックプール)第5位のNO.60 Domen Krapez、Monica Nigro組(スロベニア)を始めとして、NO.63 露口宗与志・田村綾子組、NO.58 田松周一郎・花盛香織組、NO.55 小杉具也・小杉伸江組、NO.48 豊嶋慶一・中里絵梨子組、NO.54 菅井 学・尚和 由里子、NO.51 尾崎和史・加治屋真貴組、NO.47 仲秋 彰耀・仲秋 潤組、NO.65 角田泰章・角田佑歌組、NO.61 前田雅仁・宮崎 梢組など東部総局を含めたJBDFを代表するプロ達が出場しています。

このビデオも前々回のタンゴ、前回のワルツと同様に決勝ではなく2次予選を取り上げているのは、12組~14組で踊る場合のフロアクラフトを学ぶためです。

まあ、このプロたちのフロアクラフトの技術は、超初心者ぞろいのダンスファイナル会員の皆さんと比較するのは無理があるかもしれませんが、大混雑の状態で踊るときの接触回避の根本的な方法は同じです。

その根本的な接触回避の方法は予(あらかじ)め相手の動きを予測して、自分の動きとの接点を予測して、事前に歩幅を調整する、あるいは方向を変えるということです。

ぶつかる直前になって行動を起こすのではなく、その数秒前にこれから起こるであろう事態を予測して、それに対処する行動を起こさなくてはなりません。

この「競技会における予測」という能力は実際に競技会に出場して経験を積む以外には習得する方法がありません。

競技会は同じランキングの者が同じ方向に、同ような速度で、同じようなフィガー・アマルガメーションで踊り出しますので、自分のアマルがメーションで他の者と接触する場所はだいたい決まってきますので、その経験の積み重なりで、相手の動きと自分の動きの接点を予測できるようになります。

この、競技会独特の状況を何度も経験して、その経験から対処方法を記憶に蓄積します。

そのためには、競技会を練習の場として認識して、時間が許す限り何度も競技会に出場する必要があります。

しかし、その経験を十分に積んだボールルームダンス技術の最高レベルといってもいいプロ選手達にも、接触を回避できないことが多々起こるのが競技会です。

このビデオでも、大混雑の中で皆さんと同じように、フェザーステップから始まって、スリーステップに入るときにさらに距離が縮まって、身動き取れないような状態になるのがわかるわけですが、プロたちはそこでフィガーを変えるということはせずに、歩幅・方向を調整して距離を保ちルーティン通りに踊り切る努力をしています。

その大混雑状態で53番の選手が止まってしまうわけですが、その後、みごとに音に乗ってスリーステップを継続しています。

わたしが皆さんに、「ぶつかるのは当たり前、その後が大事」と言ってるのはこのことです。

ぶつかった後の対処の仕方次第で採点に結びつくことが多々ありますし、逆に焦ってホールドが緩んだり音をはずして動き出せば審査員には無視されます。

ですから、ぶつかった場合も頭の中には音楽が継続して流れていなくてはなりません。

どんなことが起きても、音を取り続けなければならないのがダンスの生命線ということでもあります。

さて今回は、このビデオのように、スローフォックストロットを12組以上の大混雑の状態で踊った場合の状況を観て、目立つフィガーは何かという問題を考えましょう。

ここで、目立つのは、もちろんピクチャー・フィガー(ライン・フィガー)ではありませんし、特殊なバリエーション・フィガー(アドバンスド・フィガー)でもありません。

スリーステップ、ウィーブ、ウェーブ、フェザーフィニッシュと言った、スロー・フォックストロットの代表的なベーシック・フィガーがやたらと目立ちますし、どのプロもそれを中心にルーティンを組んで踊っています。

現在のボールルームダンス競技会の採点方法は、特殊な場合を除き、多数で踊り、それを相対評価で、より優れたものにチェックを入れるという方法ですので、当然、同一のフィガーを比較した方が採点しやすいわけです。

そうなると、他者が行なっておらず極端にいえば何をやっても自由なバリエーション・フィガーよりは、見慣れていて誰もが行うベーシック・フィガーを比較して採点するということになりますので、よりベーッシク・フィガーを重点的に練習することが大変重要になります。

もちろん、JDSFのC級以下の超初心者ともいえる話にならないレベルのダンスファイナル会員の皆さんは、このベーシック・フィガーを中心に練習をくり返して、正確で熟練度のあるものにすることが採点に繋がり、昇級の近道となります。

それには、スロー・フォックストロットの要素が全て入っているフェザーステップ、リバースターン、フェザーフィニッシュ、スリーステップの基本フィガーを何万回も練習しなくてはなりません。

その「何万回」の練習が嫌なら、競技ダンスはお止めになることをお勧めします。

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2012年2月21日火曜日

2011大阪インターナショナルダンス選手権大会準決勝ワルツ



(財)日本ボールルームダンス連盟(JBDF)西部総局主催で行われた2011大阪インターナショナルダンス選手権大会準決勝ワルツの模様です。

世界レベルのトップダンサーであるNO.60 Domen Krapez、Monica Nigro組(スロベニア)を始めとして、NO.96 橋本剛・恩田恵子組、NO.47 仲秋彰耀・仲秋潤組、NO.42 菅谷和貴・尾崎育代組、NO.6 本池 淳・武藤法子組、NO.56 木下喜一郎・木下尚美組、NO.22 末富崇仁・藤本尚子組、NO.33 浅村慎太郎・遠山恵美組、NO.87 三輪嘉広・三輪知子組、NO.17 工藤洋司・工藤亜由未、NO.54 菅井 学・尚和 由里子組、NO.69 岡田大輔・菱田純子組など、JBDFの東部総局も含めたトッププロが総出演ですので、現在の日本の競技ダンス人口数万人の頂点の踊りであるといえるわけです。

決勝ではなく準決勝を取り上げたのは、前回のタンゴ同様に皆さんの大変苦手なフロアクラフトを学ぶためです。

トッププロたちが自分たちのルーティンを保ちつつ、大混雑のフロアでどのように接触を回避し、あるいは方向性を変えるのか,老化で萎縮硬直した硬い頭をなんとか柔軟にして理解認識してください。

まあ、フロアクラフトも含めてそこから何を学ぶかは、個々人の能力、技術レベル、あるいはその目指す方向性によるわけですが、競技ダンスの生命線が「音」と「形」と「ストライド」であるというダンスファイナル3原則に照らし合わせて、何度も見て、プロの技術を学んでください。

「学ぶ」というのは「真似る」と語源を同一にした言葉ですので、文字通り、その方法動作を理解して「真似る」ということがダンスを学習するということになります。

そうはいっても、見るだけでそのまま真似ができて進歩の早いジュニアや学連とは違い、老化により脳の海馬が著しく衰えてほとんど機能していないわれわれ中高年ダンサーには「真似る」こと自体が困難不可能に近いことかもしれません。

それでも何度も見れば、大脳の前頭前野と運動領野にあるミラーニューロンという見たものを自分の行動・動作・経験とする脳の神経組織が働いて、それなりにおなじ動作行動をしようとするようになりますので、あきらめずに「いいもの」を「見る」ことを練習の一環としてください。

この「いいもの」というのは、日本のトッププロあるいは世界のファイナリストの踊りであって、皆さんが練習場などで日常的に目にするJDSFのC級も含めた下位級のにっちもさっちもいかない、ダンスといえるかどうかも怪しい踊り・技術・理論を参考にしてはいけません。

このことを、いつも口を酸っぱくして言ってるわけですが、そのにっちもさっちも行かない下位級の踊りをさらにビデオに撮って参考にしている人もおられますが、言語道断な愚行ですので絶対にしてはいけません。

見るものは良し悪しに関わらずあなたの脳に蓄積されてしまうということを考えて、日本一あるいは世界一の踊りを見るようにしてください。

たとえ、6級5級の選手でも、その延長線上には世界のトッププロの踊りがなければいけません。

人間というものはどうしても高いところへ向かうのは不安困難を感じて、楽そうに見える低いところに安心感を感じて、低い方へ低い方へと流れようとするわけですが、低い方は迷路に迷い込む闇であり、光は高い方にあるということを理解してください。

そうはいっても、まあ、光に向かうのか暗闇に向かうのかは、その人の趣味嗜好ですのでなんとも申し上げられませんが、少なくともダンスファイナルに縁があって集まった皆さんは光の方向である世界のトッププロの踊りを参考にしてください。

まあ、悪口雑言はこれくらいにして、今回のビデオはワルツですので、ワルツの審査基準に基づいた実践的な踊り方について解説します。

このビデオのトッププロ達のワルツのナチュラル・ターンの最初の一歩であるプレパレーション・ステップも含めたストライドと、ワルツの生命線である「スウェイ」に着目してください。

どのプロもほとんど同じストライド・歩幅で同じスウェイの角度であるということを認識できると思いますが、つまり、このプロ達のストライドとスウェイの角度が正しい技術であるわけです。

まあ、歩幅つまりストライドに関しては、超初心者老人老婆勢ぞろいで脳の萎縮及び筋肉の萎縮で運動能力が瀕死の状態のダンスファイナル会員の場合は、皆さんが命がけで広げた歩幅がこのプロ達の半分もありませんので、比較するのは物理的に無理があるかもしれませんが、「スウェイ」は皆さんにもこのプロ達と同じ角度が不可能ではありません。

ワルツのダンスとしての特徴は「ライズ・アンド・フォール」と「スウェイ」ですので、それがなければ、極端に言えば「ワルツ」ではないわけです。

そのなければならない技術の一つである「スウェイ」を実践的テクニックとして、この日本のトッププロのスウェイを参考にして、そのイメージを捉えてください。

このプロ達の踊り方から何がわかるかというと、スウェイした時の左手が頭頂部より上部にあるということです。

つまり、左手の位置が頭よりも高いということです。

しかし、このことを間違えて理解すると、「肘を上げてしまう」ということになります。

そうではなく、ホールドの中心である肩から肘にかけては水平十字を保ち、脊椎骨つまり背骨の首の付根から下の胸椎の7番目あたりを蝶番(ちょうつがい)として、そこから上を45度ぐらいに傾けるということを理解してください。

ダンスファイナルでは両肘の位置・高さの基本が肩を中心とした高さと解説しているわけですが、手・掌の位置はだいたい眼の高さということになりますので、その位置を保ってナチュラルターンで最終的に45度ぐらいに傾けた場合は、左手の位置は頭頂部よりも上ということになります。

しかし、この最終的な頭頂部に左手が上がった時に、右の肘を上げてはいけませんし、左の肘を下げてはいけません。

あくまでも、首の付根と肩を中心とした十字を維持したまま、左手が頭頂部よりも上になるように胸椎の7番目当たりから傾斜させます。

まあ、これを言葉でいくら説明しても、理解出来ない人は理解できませんし、たいていは勘違いして理解しますので、このビデオのトッププロのスウェイをよく観察して、自分のナチュラルターンをビデオに撮って、それを比較して、プロの動作に近づけるということを根気よく繰り返してください。

この、「根気よく繰り返す」ということが、審査上の重要な要素である「熟練度」ということにも繋がります。

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2012年2月13日月曜日

2011大阪インターナショナルダンス選手権大会準決勝タンゴ



2011年に行われた(財)日本ボールルームダンス連盟(JBDF)西部総局主催による、2011大阪インターナショナルダンス選手権大会準決勝タンゴの模様です。

背番号60が Domen Krapez、Monica Nigro組(スロベニア)です。

Domen Krapez、Monica Nigro組は2011年6月の全英選手権(ブラックプール)第5位、2011年1月UKオープン第4位の世界のトッププロダンサーです。

Krapez選手の爆発的なタンゴ・ウォークを参考にして、先日の練習会で解説したタンゴ・ウォークの「ストライド」ということを理解してください。

ただ、このKrapez選手のウォークからのリンクはバリエーションとしての構成ですので、リンクしてから、ステップはありませんが再度フリックしてリンクしてますので、皆さんが行うベーシック・フィガーとしてのウォーク・リンクとは違うということを念頭においてビデオを見てください。

皆さんはあくまでも、S,S,Q,Qとベーシックに忠実に踊らなくてはなりません。

それを踏まえての皆さんなりの限界のストライドということになります。

また、ビデオで見ると、大した歩幅ではないと感じる方もおられると思いますが、実際にこの踊りを間近でみると、考えられないくらいにとんでもなく大きな歩幅であるということを理解してください。

皆さんが必死で広げたウォーク・リンクの歩幅は、Krapez選手の半分もありません。

しかし、それでも、競技においてはこのような爆発的なムーブメントがなければ、上級になるほど通用しなくなります。

わたしも含めて皆さんがこのトッププロの踊るフロアでいっしょに踊ってビデオに映った場合には、半分の歩幅もありませんから、命がけの歩幅で踊っても、ほとんどカタツムリのようにのろのろもそもそと動いているだけという感じになります。

さらに、今回、決勝ではなく準決勝を取り上げた理由は、皆さんが実際に最高の踊りを見せなければならないのは、この準決勝であるからです。

競技ダンスの目的はもちろん「昇級」ですので、決勝進出が目的になるわけです。

とにもかくにも決勝に進出しなければ、極端にいえば、準決勝敗退も1次予選敗退も同じ事ということになります。

そうなると、準決勝までの踊り方、つまりフロアクラフトが最重要な問題ということになるわけです。

まあ、決勝戦でも、同点で7組であったり、昇級対象が5組で1組落ちるという場合もありますが、その場合でも、基本的には6組で踊る決勝戦では選手同士の接触、接近、ステップの中断などはあまりありませんので、それほどフロアクラフトに神経を使う必要はありません。

しかし、準決勝までの12組から14組の大混雑の状態で踊る場合には、その大混雑で頻繁に発生する接触、接近、中断に対処するフロアクラフトが重要になるわけです。

この準決勝には、前述の Domen Krapez、Monica Nigro組の他に、NO.42 菅谷和貴・尾崎育代組、NO.6 本池 淳・武藤法子組、NO.96 橋本 剛・恩田恵子組、NO.47 仲秋彰耀・仲秋 潤組、NO.87 三輪嘉広・三輪知子組、NO.22 末富崇仁・藤本尚子組、NO.33 浅村慎太郎・遠山恵美(Emi Tooyama)組、NO.54 菅井 学・尚和 由里子組、NO.56 木下喜一郎・木下尚美組、NO.17 工藤洋司・工藤亜由未組、NO.69 岡田大輔・菱田純子組など、現在の日本を代表するトッププロダンサーが総出演ですので、フロアクラフトも含めた現在の日本のボールルームダンスの審査基準における頂点の技術と音楽的表現を見ることができ、学ぶことができるわけです。

まあ、実際にはプロダンサーですので、身長も180㎝以上が大半で、我々には広すぎるフロアが大変狭く見え、大混雑で踊っているわけですが、それでも、方向性を変え、ステップの歩幅を変え、うまく接触を避けて選手同士の間隔を保って踊っています。

現在の競技ダンスは、競技ダンスの黎明期のようにパーティーダンスの延長線で、その時々その場その場でステップ・フィガーを変えて踊るということはしません。

自分たちに一番合ったフィガーを選び、それをアマルガメーションに組み、そのルーティンを何度も練習して、そのルーティン通りに踊るというのが一般的で、たとえプロの世界チャンピオンでもそのように練習し、そのように競技会で踊ろうとします。

競技会において、接触したり、遮られたりしても、出来うる限りその練習してきたアマルがメーション・ルーティン通りに踊ろうと努力するわけです。

それは、現在のように高度になったボールルームダンスの競技会では、十分な練習をして十分な習熟度がないと通用しないからです。

たとえば、ソロで踊るフィギュアスケートの選手はあのルーティンをその場の思いつきでやっているわけではなく、得意なステップを組み合わせて、その構成を審査員に提出して、基本的にはその構成通りに踊ります。

しかし、ボールルームダンスの場合は特殊な場合を除いては、大勢で大混雑の中で踊らなければなりませんので、問題が出てくるわけです。

しかし、それでも、練習していないことをその場しのぎでやっても採点には結びつきませんので、やはりルーティン通りに踊る努力工夫をした方が、採点、昇級に結びつくことになります。

パーティーダンスのようにその場その場で適当な思い付きでステップを変えて踊ると、表現したいことが女性に伝わるわけもなく、当然、一体感は損なわれ、ストライドも最小限になりますので、現在の競技ダンスとしては大変不利になります。

それで、できるだけフィガー、アマルガメーションを変えずに踊るということは、接触あるいは遮られる状態が発生した場合には、方向性を変え、ステップの歩幅を調整し、それでもだめな場合はタンゴの場合はプログレッシブサイドステップなどで移動して、本来のルーティンを続けることがフロアクラフトであるということになります。

このビデオの後半ででKrapez選手がそのルーティンに合わせようと、フロアの端をプログレッシブサイドステップのカニの横歩きで、そのプレイスまで移動して音を合わせ踊りだすのがわかります。

それで、アマルガメーション・ルーティン通りに踊るということは、当たり前ですが、アマルガメーション・ルーティンを組まなければならないわけです。

しかし、JDSFのC級以下の中高年ダンサーには、その「ルーティン」を組むことすらできない選手が多々いることに驚くわけですが、それでも、圧倒的な練習量と数十年という時間をかければC級程度にはなれるわけです。

超初心者勢ぞろいで、中高年と言うよりは老人老婆勢ぞろいのダンスファイナル会員諸氏には数十年という時間はあるわけもありませんので、ルーティン通りの練習を効率良く繰り返して、競技会ではその通りに踊ることが重要であることはいうまでもありません。

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