2012年5月30日水曜日

2011 WDSF World Standard final


モスクワで行われた2011年WDSF(旧IDSF)選手権大会のスタンダード決勝です。

ご存知のように、オリンピック出場権をめぐってダンス界はプロ団体であるWDC(世界ダンス議会)と、元々はアマチュア団体であり、JDSF(日本ダンススポーツ連盟)の上部組織であるWDSF(世界ダンス・スポーツ連盟・旧IDSF)が互いに主張を譲らず、世界のダンス界が2分している状態なわけです。

プロ・アマを問わず、選手には非常に不幸なことですが、WDSFではUK選手権やロンドン・インターや伝統の全英選手権といったWDCあるいはWBC(英国ダンス議会)主催のいくつかの競技会への出場を禁止しています。

そのような状況ですので、WDC主催競技会のアマチュアのファイナリストとWDSF主催競技会のアマチュアのファイナリストはプロ転向を視野に入れた一部の選手を除いて異なるということになります。

しかし、いずれにしても、トップのアマチュア選手のコーチは現在のところWDC,あるいはWBCのトッププロになんらかの形で指示するということになるわけですので、理想とし目指すところは同じであるわけです。

この世界のダンス界を2分している状況の根幹にあるものは、ダンスにおける技術や方向性の齟齬などではなく、オリンピック出場をめぐる利権覇権争いであるところが情けないわけですが、まあ、現在も世界各地で止むことのない命にかかわる地域紛争などとは違い、平和といえば平和なことですので、よりクレバーな両団体のリーダーの登場によるダンス界統一を期待して焦らず待ちたいところです。

日本でもプロ団体のJBDF、JCF、JDC、JPBDAとアマチュア団体であるJDSFが存在していますが、日本国内においては、JDSFのAリーグ部門であるJDC、JPBDAはもちろん、JBDF、JCF主催の競技会へのアマチュア選手の出場は、現在のところ、これといった規制もありませんので、心配はいりません。

まあ、世界のトップダンサーの事情はともかく、トップダンサーの踊りとは似ても似つかない我々ゴミダンサーもそれなりに理想の踊りをイメージに捉えなければならないわけです。

ゴミダンサー代表でJDSFのC級以下のわがダンスファイナルの選手は当然ながらJDSFに属し、主にJDSFあるいはJDC、JPBDA主催の競技会に出場しているわけですので、上部団体であるWDSF主催の競技会のファイナリストのダンスが理想となるわけす。

このモスクワの選手権では常勝のドイツのFerrugia選手を凌駕して、デンマークのEmmanuel選手が優勝したわけですが、その飛び抜けた男性の立ち姿の美しさと、女性のフレキシブルな上半身のシェイプがもたらす美しさ、男女間のコンビネーションの見事さを学びましょう。

まあ、このビデオを見ると、Ferrugia選手のパートナーのドレスが足に絡みつき本来の爆発的なムーブメントの冴えが若干損なわれたことが2位に甘んじた原因である可能性もありますが、それにしても圧倒的なEmmanuel組のポイズ、ポスチャー、ホールドの美しさは、今後のアマチュアダンス界の新しい方向性を感じさせます。

新しいといえば、ヨーロッパの各選手のフィガーの進化および変化は大変なものがあります。

どの選手もどんどん新しい潮流を吸収して、さらに創造性を駆使したステップ、ムーブメントによる構成をしています。

ボールルームダンスのコンペティションの審査基準には、フギュアスケート同様に、オリジナリティ、創造性、構成力といったものが当然に求められるわけですので、旧態依然とした新鮮味のないフィガーや構成ではどんなに優れた技術も見劣りがして審査員にアピールできません。

ラテン種目はもちろんこと、スタンダード種目においても、日々それが進歩し変化しているのを捉え、現在のボールルームダンスの技術的な方向性と状況を理解してください。

しかし、振り返って、我々ゴミダンサーを取り巻く競技会の審査環境を考えた場合には、審査員のレベルによる問題もあって、オリジナリティ、創造性を発揮すると、「間違えた」と取られるのは目に見えておりますので、オリジナリティのない旧態依然としたわかりやすいフィガーで、わかりやすい構成にすることが、それなりの審査員にアピールすることになるということを理解してください。

まあ、競技を始めて数年という超初心者揃いのダンスファイナルの会員諸氏の場合は、それもこれも含めてそんな状態ではありませんので、とにかく、音をはずさないこと、ホールドを崩さないこと、顔の位置を動かさないこと、限界のストライドで動くことを心に命じて踊っていただきたいわけですが、それでも、このファイナリストたちからホールドは学ぶことができます。

トップ選手たちの複雑なフィガー、構成を真似ることはまったくできるわけもありませんが、唯一、我々ゴミダンサーにもホールドを真似ることはできるわけです。

どんなに経験が少なく稚拙な技術の選手でも、圧倒的なホールドの美しさがあれば、それを補ってあまりあるものがあります。

審査員に最初に見えるのは立ち姿とホールドであるからです。

この世界のトップダンサー達の硬質な背中のトーンと、緩まないホールド、顔の位置と目線の方向、男女間の絶妙なコンタクトを何度も見て、それをイメージに強く焼き付けて、今後のゴミダンスの方向性として下さい。

ゴミも積もれば山となる場合もないとは言えませんので、あきらめずに地道に練習しましょう。

まあ、ゴミが積もってもやっぱりゴミの場合もありますが。

ああ、ゴミではなくチリですね。

にほんブログ村 演劇ブログ 社交ダンスへ


<当サイトの記事について>
当サイトのダンステクニック等に関する記事は、ダンスファイナル会員向けに書かれており、それ以外の方を対象としたものではありません